「簡単に買えるようにしてほしい」万博10月から紙の入場券を販売 予約なしで入場など利便性を高める

来年、開幕する大阪・関西万博について、万博協会は27日、今年10月から紙の入場券の販売を始めると発表しました。大阪市内の会場から中継です。(取材・報告=古瀬朱里 記者)

万博協会は、午後4時半ごろから会見を行っていて、石毛事務総長が、今年10月から全国のコンビニエンスストアなどで紙の入場券の販売を始めることを明らかにしました。

万博の前売り入場券は、去年11月から販売が始まっていますが、現在は、QRコードを活用した電子チケットのみで、事前に専用サイトなどで名前や連絡先などを登録して個人のIDを作成する必要があります。

また、会場の「夢洲」はアクセスできる交通機関が限られ、繁忙期には大幅な渋滞が発生する可能性があることから、1日あたりの入場者数を制限するため、チケットの購入後に来場する日時を予約するシステムを取っています。

こうしたことから、「手続きが複雑すぎる」などと指摘されていました。

万博協会は、27日の理事会で、今年10月から紙の入場券の販売を始めることを決めたと明らかにしました。全国のコンビニエンスストアなどで販売し、混雑が見込まれる時間や期間を除いて、予約なしで入場できるようにする予定だということです。

(Q、紙の入場券の導入で、チケット販売状況は改善するのでしょうか?)

これまで、お年寄りを中心に、手続きが複雑で購入するのを断念したという声が上がっていたということで、コンビニなどで対面で購入できるようになることで一定の効果は見込めると考えられます。

一方で、海外パビリオンの建設遅れや爆発事故など、準備状況が不安視される状況が続いていることも確かです。

去年の末に大阪府・市が行ったアンケートでは、「万博に行きたい」と答えた人の割合は前の年よりも減少するなど、機運が高まっていないという課題を抱えています。

関係者は、「今後、万博で何を体験できるのかを具体的に発信することが重要だ」と話しています。

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