クマ被害受け わな設置 八甲田「入山規制」へ

青森市の八甲田では、25日にクマに襲われ女性が亡くなるなど被害が相次いでいます。クマによる被害防止や連絡態勢の徹底を図るため、国や県、青森市などは、わなの設置と入山規制を行うことで合意しました。

【青森市環境政策課 菊池朋康課長】
「入山規制をかけていきましょう」
「周知・呼び掛けレベルから一歩踏み込んだ形で、規制という形でかけていきましょうということは合意されています」
「今のロケーションや状況からすると、わなの設置からということでの合意」

国や県、それに青森市や警察・消防などによる関係者会議が非公開で開かれ、今後の対策について話し合いました。

八甲田は国や県の管理となっているため、青森市は八甲田の入山規制を国と県に要請。入山規制を行うことに合意を得たということです。また、捕獲のためにわなを設置することも決めました。

参加者からは、人的被害があった場所を中心に無期限でという意見が出たということですが、規制する具体的なエリアや期間など詳しいことは、28日の会議で話し合うことになりました。

【青森市 赤坂寛副市長】
「青森市では、昨年の目撃も多かったのですけれども、昨年の年間件数に匹敵するくらい春先で(目撃情報が)来ている」

青森市では、2023年度の目撃件数が56件なのに対し、2024年度は6月26日現在ですでに51件。また、人的被害は3件で、2023年度の年間件数よりすでに2件上回っています。

25日午前、地獄沼近くで、タケノコ採りをしていたむつ市の80代の女性がクマに襲われ、亡くなりました。猟友会が発砲しましたが、クマは逃げています。市は、スピード感を持ってかつ慎重に取り組んでいくとしています。

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