全仏準優勝で旋風を巻き起こしたパオリーニが率直な心境を語る「私はパリで世界中から愛を感じた」<SMASH>

先日行なわれたテニスの「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で初の四大大会決勝進出を果たした世界ランク7位のジャスミン・パオリーニ(イタリア)が、WTA(女子テニス協会)のインタビューに回答。活躍の秘訣を明かすとともに、同大会での大躍進がもたらしたファンからの反響が非常に大きかったことへの喜びを語った。

ローランギャロス(全仏の会場)で旋風を巻き起こしたパオリーニは、昨年10月にキャリア初のトップ30入りを果たした遅咲きの28歳。今季は2月の「ドバイ選手権」(ハードコート)で四大大会に次ぐWTA1000シリーズでの初優勝を飾ると、全仏では2019年全米オープン女王のビアンカ・アンドレスク(カナダ/元4位/現165位)、22年ウインブルドン覇者のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/現4位)ら実力者を次々と撃破して決勝へ進出。しかし最後は世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に敗れ、惜しくも四大大会初制覇は逃した。

それでも「自分自身にポジティブなイメージを与えることができて本当にうれしい」と率直に喜びを口にしたパオリーニ。そんな彼女のトレードマークは、何と言っても明るい笑顔だ。全仏決勝後の表彰式で準優勝のトロフィーを掲げながら見せた満面の笑みが、印象に残っているファンも多いのではないだろうか。
「日頃から自然に笑みが出る」そうで、周囲からも「『いつも笑顔だよね』とよく言われる」とのこと。「みんなが私の性格を気に入ってくれるのはうれしいけど、そのために特別なことは何もしていないわ」としつつ、「それ(笑顔)はとてもポジティブなことだと思う」とコメント。自身の明るいキャラクターがプレー面にも良い影響を与えてくれているとパオリーニは受け止めている。

また、快進撃を遂げた全仏ではファンからの温かい声援が本当に心強かったそうだ。

「率直に言えば私はパリで世界中から、そして母の出身国であるポーランドからも愛を感じた。さらにはSNS上でも多くの人々が私をサポートしてくれていることに気付いた。人々が私に良いイメージを持ってくれていると感じられるのは常にうれしいことよ」

今週はWTA500シリーズの「ロスシー国際」(6月24日~29日/イギリス・イーストボーン/芝)に第3シードで出場しているパオリーニ。現地26日の2回戦ではエリーズ・メルテンス(ベルギー/元12位/現33位)の負傷途中棄権により、ベスト8進出を決めた。4強入りを懸け、準々決勝では地元勢のケイティ・ボールター(イギリス/同32位)と対戦する。

文●中村光佑

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