7月3日の新紙幣発行までまもなく スーパー・日帰り温泉施設などの対応はさまざま 山形

20年ぶりの新紙幣の発行が間近に迫るいま、県内の店舗や施設での対応は進んでいるのか、現状を聞いてきた。

県内に20店舗を展開するスーパーおーばん。

(リポート)
「こちらには13台のレジがあり、すべてで新紙幣に対応できるよう変わっています」

レジの改修は、先週までにすべての店舗で終わっていて、新紙幣発行を前に準備が整っている。

(おーばん山形東店・縄研史店長)
「レジのプログラムを更新するのみ。レジの機械を変えるのではなく、データの更新で対応している」

レジの更新は、新紙幣の大きさや重さの情報を入れるなどして約1時間で完了。
準備は済んでいるものの、実際に新しい紙幣を使って試したわけではなく、店としては実物が出回るまで不安だという。

(おーばん山形東店・縄研史店長)
「新紙幣の質感や、うまくお札が機械の中に入っていくか、お札を重ねたときにうまく吸い込んでくれるか、本物の紙幣を使わないことにはわからないことがたくさんある。出回った後、微調整のデータ更新は必要かと思う」

新しい紙幣が出回るまで、気の抜けない日々が続く。

(おーばん山形東店・縄研史店長)
「20年ぶりの新紙幣ということで店側は不安が大きい。まずは出たとこ勝負、その都度トラブルに対応していきたい」

一方、年間20万人を超える利用者に愛される日帰り温泉施設では…。

(リポート)
「こちらは券売機ごと交換する必要があるそうですが、3日に間に合わないそう」

この日帰り温泉施設でも新紙幣の発行に備え、新しい券売機に交換しようと以前から準備はしていたそうだが…。

(百目鬼温泉・高橋省悟代表取締役)
「今年の初めころから手配はしているが、いろいろあって遅れている状態。業者さんから聞いているのは『船便が遅れている』と」

約半年前に依頼したが、交換は間に合いそうもなく、しばらくは何らかの対応が必要になりそう。

(百目鬼温泉・高橋省悟代表取締役)
「うちは小銭商売なので、今までの硬貨に交換するなどで対応したい」

また、施設内には券売機以外にも4台の自動販売機があるが、こちらも新紙幣への対応の見通しは立っていないそう。

(百目鬼温泉・高橋省悟代表取締役)
「券売機もそんなに安いものではないので、こっちとしては余計なお金ですよね、200万円くらいかな。準備が間に合わず大丈夫なのかなというのが正直ある」

さまざまな不安は聞かれるが、新紙幣は7月3日から県内の銀行に引き渡される。
取り扱いは山形銀行本店が7月3日午前10時ごろから、ほかの各店舗は4日から始まる。
荘内銀行本店は7月3日午後1時ごろから、そのほかの店舗は4日から。きらやか銀行は7月4日からという。

7月3日まで対応が間に合わないところもあるが、新紙幣が出回ったからといって、今までの紙幣が使えなくなることはない。あらためて新紙幣発行に便乗した詐欺に注意したい。

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