更生保護団体と知事が意見交換

先月、大津市で保護司の男性が殺害された事件を受け、27日、更生保護の関係団体と三日月知事が意見交換を行いました。

来月・7月は、犯罪や非行のない社会を目指す「社会を明るくする運動」の強調月間で、27日の朝は、更生保護の関係団体や保護司らが、罪を犯した人たちの立ち直りに協力してもらえるよう、啓発活動を行いました。

また県庁では、岸田総理からのメッセージ伝達式も行われ、大津保護観察所の宮山芳久所長から三日月知事に、協力を求めるメッセージが送られました。

更生保護については、先月、大津市の住宅で、保護司の新庄博志さん・60歳が刃物で刺され死亡しているのが見つかり、新庄さんが更生支援を担当していた無職の35歳の男が殺人の疑いで逮捕されました。

この事件を受け、27日、三日月知事は大津保護観察所や県保護司会連合会などの更生保護の関係団体と意見交換を行いました。意見交換では、事件発生後から現在までにどのような影響があったかなどが報告されたほか、今後の更生保護や、再犯防止の活動について、話し合われたということです。

三日月大造知事は「まずは、更生保護や再犯防止の活動をしっかりと継続、また充実させていかなければならないという思いは皆さんが熱く強く持っていると確認した。善に向かう対象者が地域から追い出されることがないように、みんなで包み込み交接していく重要性を指摘されたので、このことは県もしっかりと汲んで、関係者と連携した取り組みを進めていかなければならない。」と話しました。

また、県保護司会連合会の漢正史会長は「再犯を起こす人、犯罪を起こす人は地域から孤立している。その人たちを悪という目でみるのではなく、これから更生していこうという気持ちで社会に出てきている人。その人たちを援助していく、地域の中で温かく守っていく。国民の皆さん、県民の皆さんの更生保護に対する理解や社会を明るくする運動がどういうものなのかということを知ってもらい、私たち保護司が活動している内容も知ってもらう。」と話しました。

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