拉致被害者家族が中学生と意見交換/埼玉県

 北朝鮮による拉致問題を風化させないよう、川口市出身の拉致被害者 田口八重子さんの写真展が中央図書館で始まりました。

 初日の27日は被害者の家族が中学校とオンラインで結び、拉致問題の早期解決の必要性を直接、中学生に伝えました。

 川口市出身の田口八重子さんは1978年、22歳で北朝鮮に拉致されました。

 八重子さんの幼い頃や家族と仲睦まじく過ごす様子を写した写真のほかに、同じ川口市出身で北朝鮮による拉致の疑いがある佐々木悦子さんら特定失踪者4人の写真など、あわせて22点が展示されています。

 また27日は、八重子さんの兄 本間勝さんらが、社会科の授業で拉致問題を学んでいる川口市立高等学校附属中学校の3年生と意見を交わしました。

 生徒から「八重子さんが北朝鮮にいると知ったとき、生きていて良かったという気持ちと、北朝鮮にいて不安と思う気持ちのどちらが強かったか」と聞かれた本間さんは「生きていて安心したという気持ちがあった」と答えました。

 八重子さんが拉致されてからことしで46年。本間さんは「私たちにはもう時間がない。早期解決は絶対に必要」と訴えました。

 田口八重子さんの写真展は、川口市にある中央図書館で7月1日まで開かれています。

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