大号泣のPO敗退から1年、桑木志帆「65」で単独首位発進 苦い記憶ある18番「絶対取りたかった」

資生堂レディス初日、首位発進の桑木志帆【写真:Getty Images】

資生堂レディス

女子ゴルフの国内ツアー・資生堂レディスが27日、神奈川・戸塚CC西C(6697ヤード、パー72)で開幕し、ツアー未勝利の桑木志帆(大和ハウス工業)が7バーディー、ノーボギーの65で回り、7アンダーで単独首位発進した。前年はプレーオフ(PO)の末に初優勝を逃した大会。この日はPOでも使用された最終18番でバーディーを奪い「絶対に取りたかった」と話した。

6つ伸ばして迎えた最終18番パー4。桑木はピッチングウェッジで放った133ヤードからの第2打を、ピン横1メートルにつけてバーディーで締めた。ノーボギーで安定したゴルフを展開し、今季ベストスコアとなる65を記録。「今シーズンで一番良かった。風も読んで打つことができた」と胸を張った。

1年前に涙をのんだ大会だ。当時、首位で最終日を迎えたが、櫻井心那(ニトリ)とのPOに敗れて初優勝を逃した。ラスト2ホールで2打差を追いつかれ、PO2ホール目でバーディーを奪えなかった。勝者をハグで気丈に称えたものの、堪えきれず大号泣した。

リベンジを胸に挑んだ初日。「18番は(当時を)一番思い出していて、バーディーを絶対に取りたかった」。苦い記憶のあるホールで、特別な思いを込めてカップインさせた。

ツアー未勝利だが、今季トップ10入り7度、メルセデス・ランキング13位と好成績。首位発進は今季2度目となったが、「(前回の)ニチレイの時は調子が良くなかった。今回は調子が良い中でこの位置にいられるので嬉しい。あと3日間、余裕が持てると思う」と自信を覗かせる。

優勝にあと一歩と迫ったコースだけにイメージも良い。28日は雨予報で難しいラウンドが予想されるが、「崩れないようにすることが一番。アンダーパーで上がれたら」と冷静にコメント。いつ優勝してもおかしくない21歳の悲願なるか。

THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe

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