「M-1グランプリ2024」開幕! 川島明の期待ネタとは? 連覇を狙う令和ロマンは「ケムリケムリイヤー」宣言!

最高の笑いで人生を変える漫才師が誕生する「M-1グランプリ2024」がついに始動。全国の漫才師たちからのエントリー受付がスタートした6月26日に都内で開催記者会見が行われた。

毎年最多エントリー数を更新している「M-1グランプリ」だが、今年も、昨年の8540組というとてつもない数字を超える予測。そして、20回目という節目の大会で、どんな新しい笑いが誕生するのか注目される中、今年もいよいよ8月1日から、全国各地で熱い戦いが始まる。

開催会見は、司会を麒麟川島明、アシスタントを斎藤真美(ABCテレビアナウンサー)が務め、昨年の王者・令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)を含む、ファイナリスト12組が登壇。会見前半で、川島が呼び込んだのは、マユリカ(阪本、中谷)、ヤーレンズ(楢原真樹、出井隼之介)、令和ロマン、真空ジェシカ(ガク、川北茂澄)、カベポスター(永見大吾、浜田順平)、ダンビラムーチョ(大原優一、原田フニャオ)、モグライダー(芝大輔、ともしげ)。

冒頭のあいさつで、川島は「記念すべき第20回大会ということになりますし、昨年は最年少チャンピオンが生まれ、今年も手に汗握る戦い、期待しております」と述べ、昨年のM-1で印象に残っているシーンについて「“見せ算”。そこに尽きるんじゃないでしょうか。(優勝した)令和ロマンも素晴らしかったんですけど、“見せ算”なんていうワードだけで、ネタだけで、1人歩きするのがやっぱりM-1の良さだったりするのかなと思いますので、今年も期待しております」とM-1ファイナリスト・さや香のネタを絶賛。さらに「僕が初めて決勝(01年度)に出てから23年ですよね。僕らが出てた時とはまたちょっと違う戦いになってるなと思いますので、確実にレベルがガンと上がってる。期待しております」と語った。

最初に紹介を受けたのは、昨年のチャンピオンであり、今年もエントリーする令和ロマン。連続優勝を期待される中、くるまは「今年はもうほんとにさまざまなネタを掘り起こしては捨て、掘り起こしては捨てというふうに。去年は僕がいっぱいしゃべらせてもらったので、今年はケムリケムリイヤーです。今年もし優勝したらケムリが全額、ゲットできるということで」と相方に振ると、ケムリは「僕は今年のモチベーションとしては、去年奪われた1000万を取り返すためにやるっていうのがあります。くるまに全部あげてしまったんで。口約束して取られちゃったんですよね。そういう約束でやっています」と明かした。

ヤーレンズ・出井は「引っ越しまして、結婚もしまして、ちょっと太りまして、やれること全部やりました(笑)。ただ、やっぱり優勝できなかったっていうのがちょっと心残りなので。今年こそはと思ってます」と決意を新たにし、今年に向けて楢原も「先ほど令和ロマンくんも言ってたんですけど。やっぱり、作っては捨て、作っては捨ての作業が。もう順調にたくさん捨てて」と話すと、出井が「新ネタライブとかもやったんです。M-1ということで、4分の強いネタが必要なんですけど、17分のつまんないネタが出来まして(笑)」と暴露。川島に「調整失敗してるじゃないですか」とツッコまれた。

真空ジェシカ・川北は「5位、5位と続きはしたんですけど、エントリー総数が増えてるんで、相対的にはちょっと上がってる。次は4位狙って頑張りたいと思います。最低でも4位、最高でも3位(笑)」と言って、相方のガクは「向上心ないやつ」と一蹴。川島に今年の仕上がり状況を聞かれ、川北は「去年もう全部やっちゃったんで、今年は去年と同じネタになっちゃうんですけど、諦めないで頑張ります。技術はあるんで。それと、今日はオズワルドがいないので。あいつら、今年のM-1はあまりこういう会見とか出ないで、注目されないで、しれっと出たいみたいなことを言ってたんで、みんなオズワルドに要注目でお願いします」となぜかオズワルドをいじって下がった。

カベポスター・浜田はM-1出場の反響を問われ「去年、僕が語尾でオチゼリフをかんでしまいまして、そこから寄席で僕が甘がみするたびに変な笑いが起きちゃって。『あ、これや』と。もっとかめみたいな目で見られましたし、本当に反響が大きかったです。お母さんが生け花教室に通い始めたんですけど、そこの自己紹介のあいさつでちょっとだけかんだら、めちゃくちゃウケたそうです(笑)。今年はもう絶対かまないを目標にして、最低決勝。そして、かまずにやりきる。順位はもう何位でも大丈夫です」と決意を込めた。

今年がラストイヤー(出場資格が結成15年以内)となるモグライダー・ともしげは「21年に美川憲一さんのネタをやらせてもらった時は、結構、美川憲一さんとお仕事をさせてもらったりとかしたんです。去年は錦野旦さんのネタやったんですけど、今のところ錦野旦さんとお仕事をしていないんですよね。友達にウエストランド井口(浩之)くんとかチャンピオンがいるので。とにかくなんとかね、頑張ってチャンピオンになって並びたいなとは思ってます」と語った。

相方の芝も「この度、応援したくない次世代若手芸人ランキングの5位に入ったので、これは超えないとなっていうのはある。応援したくないって言われながら出るラストイヤーってなかなか、ないじゃないですか(笑)」と意気込みを表した。

昨年、初のファイナリストを達成したダンビラムーチョ・原田は「結構収入も増えまして、40万から60万ぐらいの1.5倍ほどになりました。貯金も今、30万ぐらいになりました。うれしいですね、貯金できるようになって。あと、長野県でも『駅テレマルシェ』(長野朝日放送)というレギュラー番組が始まりました。普段出ている山梨の『ててて!TV』(山梨放送)がなんと4月からTverで配信されるようになって、全国区の番組になりました」とM-1出場の効果を報告。

昨年初の決勝戦進出で4位の成績を残したマユリカ・中谷は、「ありがたいですけど、“キモダチ”(2023年のM-1登場時の紹介ワード)は、やっぱ1年間、呪いみたいにずっと付きまとってきたので。そのM-1終わってすぐの年始に、92歳のおばあちゃんに会ったんですけど。『“キモダチ”っていうのは、あれはなんなの?』って、あまりにも悲しい説明をしないといけなかったんで。もっとかっこいいキャッチコピーつけてもらえるように頑張りたいです」と“キモダチ”からの脱却を宣言した。

そして、会見後半。ロングコートダディ(堂前透、兎)、トム・ブラウン(布川ひろき、みちお)、ダイタク(吉本大、吉本拓)、フースーヤ(田中ショータイム、谷口理)、ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)が入れ替わりでステージに登場。

決勝進出2回で今年がラストイヤーとなるロングコートダディ・堂前は「あんまりいろいろやってこなかったんですけど、ラストイヤーなんで、ちょっと勉強もしてみようかなと思って“見せ算”の勉強をしてまして。連立方程式はできました。めっちゃおもろいですね」と語り、相方の兎は「僕いつも、決勝の舞台の4分間が本当に真っ白のところに入るんですよ。ちょっと何言ってるか分らないと思うんですけど(笑)、あれに僕はもう1回行きたいなというか、会いたいなと思ってるんで。今年も絶対頑張って行きたいです」と余人には理解できない境地を伝えた。

トム・ブラウンは、拘束した布川をみちおが担いで登場。「なぜか子どもが泣き止む」というトム・ブラウンのネタは「スペインの赤ちゃんが笑うらしい」とのこと。みちおは「いや、世界進出ですよ。それの影響か分かんないですけど、今度(8月26日)、『がったい!』(講談社)っていうタイトルの絵本も出ることに。何かと何かを合体させて何になるんだろうって考えることが知育にいいらしいです(笑)」とPR。

続く双子漫才師のダイタクも今年はラストイヤー。これまで準決勝5回で未だファイナリストに届かずで「ほんとに恥ずかしいですよ。8年、9年経って5回も行かせていただいて、まだ1回も決勝に行けてない。ほんとほんと恥ずかしい」と小声で話す大に川島が「そんなテンションやめてください。元気だけ出してもらっていいですか」と促されると「よく言われるんすよ。双子まだ誰も行ったことないねみたいな。よく考えたら昔のM-1で観覧ゲストでマナカナさんだけ行ってるんですよ」と話し、さらに川島に「勝ち抜いてあそこに座ってるんじゃないですよ」とたしなめられた。

白のブリーフ一丁で登場した谷口は「ほんとに恥ずかしいです。今回この記者会見初めて呼んでいただいて、うれしい! ってなってて、袖で待機してワクワクしてたら、トム・ブラウンさんがあんなことやりだして、後輩が慌てて何するかって言ったら、パンツ一丁になってしまって(笑)」と説明すると、相方の田中がハンドマイクで歌い出し、川島からの「配信あるんで歌だけはダメなんです」と厳重注意されながらも即興オリジナルで歌を続けたが、河口恭吾の「桜」を歌いかけたことを謝罪した。

ナイチンゲールダンス・中野は「去年はオズワルドさんに勝てて、ブロックで勝ち上がれて。それに勢いをつけて今年も行きたいです」と意欲を語った。

最後に川島は「昨年の会見には令和ロマンは出てなかったんですね。この日に出てない人が優勝してるっていうのも1つ夢があります。これをご覧の漫才師の方々もいきなりこのトロフィーを手にする機会があるかと思いますので、全力を出し切って頑張っていただきたいと思います」と激励して会見を締めくくった。

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