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昔に比べて、ノンアルコールビールは格段に美味しくなった。ビールが苦手でもノンアルコールビールなら飲めるという人もいる。また景色の良い場所や山の上での乾杯は、気分を晴れやかにしてくれる。今回はメンバー8人で登山に持ち込み、山頂で祝杯をあげて大いに盛り上がった。
この記事では、筆者がノンアルコールビールを山でおすすめする理由や、3種のノンアルコールビールを飲み比べた感想を紹介する。
■私が山でノンアルコールビールを選ぶ理由
車の運転があるからという理由で、ノンアルコールビールを選ぶ人も多いだろう。しかし、筆者が山でノンアルコールビールを飲む理由はそれ以外にも3つある。その理由を解説していこう。
1. 山で仲間と打ち解けたいから
1つ目は、山で仲間と打ち解けたいから。苦労して山頂に着いたときや絶景を見たとき、メンバーと感動を共有したくなるものだ。そんなとき、ノンアルコールビールでも片手にすると案外テンションも上がって、会話も弾んでくる。アルコールは苦手でもノンアルコールなら飲めるという人とも一緒に楽しめるのもよい。
山に泊まったとき、メンバーとビールを飲みながら会話するのは至福の時間。日帰り登山でも同じようにノンアルビールで乾杯したい。ただし、盛り上がりすぎには注意が必要だ。周囲へのマナーに気を配って楽しみたい。
2. 暑い季節、喉を潤したいから
ここ数年、夏場の低山登山は大変暑い。乾いた喉を潤すため、お茶やスポーツドリンクを飲むが何か物足りない。そんなとき、ノンアルコールビールがおすすめ。水分が摂れるだけでなく爽快な気分にもなり、熱った体もクールダウンする。
のちほど紹介する「ヴェリタスブロイ」は、運動に必要な成分ビタミンやミネラル、アミノ酸が含まれるノンアルコールビールでもある。
ただし、原材料のホップに含まれる成分が利尿作用を引き起こすともいわれている。ノンアルコールビールを飲むからといって、山行用の水分を減らすことはやめよう。
3. 絶景を見ながら飲むのが最高だから
美しい景色を見ながらのビールは何より最高だ。しかし、登山中のアルコール飲用は厳禁。なぜなら山で飲むアルコールは酔いやすく、転倒や滑落のリスクが大きくなるからだ。
しかしノンアルビールであれば、飲酒によって生じるリスクもなく、絶景ビールの雰囲気を楽しめる。
ただしノンアルコールとうたっていても、アルコールが微量に含まれる商品があるため、0パーセント表示のものを選ぼう。
■山で、8人で乾杯してみた
5月中旬の登山の日。麓の気温はすでに29℃。しかも山頂の標高が300mに満たない関西の低山とあって、暑くなりそうな1日だった。
集まったのは、40〜60代の年齢幅の広い男女8人。
こんな暑い日に山頂でノンアルコールビールをメンバーに配ったら喜んでもらえるのではないか? と思い、メンバー1名に協力してもらいキンキンに冷やした8人分のノンアルを分担して担ぎ上げる。
時刻は13時過ぎ、お昼休憩の時間。予想通り、暑さでメンバーも少々疲れ気味。まずは近くにいるメンバーに、冷えたノンアルコールビールを配ってみた。「本物がよかった!」と言いつつも、満面の笑みを浮かべてテンションが上がっているのがわかる。てんでんばらばらに休憩していた他のメンバーも集まってきて8人で乾杯。
初顔合わせのメンバーも多い中、ノンアルコールビールを真ん中に会話も弾んでみんな笑顔になった。
■3種のノンアルコールビールを8人で飲み比べてみた
登山に合うノンアルコールビールはどれかと飲み比べてみようと思い、3種類のノンアルを用意してみた。8人で飲み比べてみて、一番好きな味を選んでもらったところ下記の結果となった。
・アサヒビール「ドライゼロ」 4人 ・アサヒビール「ZERO」 2人 ・原産国ドイツ/輸入販売元パナバック「ヴェリタスブロイ」 2人
ドライゼロを選んだ4人は、ビール好きで普段からよくビールを飲む人たち。
選んだ理由は、一番味がはっきりとしていたから。ビール好きの筆者もドライゼロを選んだ。他の3人と同じ理由で、苦味があり本物のビールに近い味だったから。
ZEROを選んだ2人は、喉越しがスッキリしていて飲みやすいと言う。2人は普段あまりビールを飲まないが、これなら飲めるらしい。たしかにバドワイザーのように軽く、淡白な印象のノンアルコールビール。今回ドライゼロを選んだメンバーも「もっと暑い日であれば喉越しがさっぱりしてゴクゴク飲める、ZEROを選んだかもしれない」と言う。
ヴェリタスブロイを選んだ理由は、香りがよくてコクがあるからだそうだ。たしかに甘い匂いがして、味にも甘味があった。このビールを選んだメンバーは甘いビールが好きで、クラフトビールや黒ビールを好んで飲むそうだ。
また、パッケージに書かれていた「激しい運動で低下した免疫力の回復に」という表示も気に入ったらしい。ビタミン、ミネラル、アミノ酸が摂れるので登山のときの疲労回復にピッタリだ。
今回飲み比べてみた3種のノンアルコールビールは製法にも違いがある。
ZEROとヴェリタスブロイは脱アルコール製法で造られており、一度本物のビールを造ってから、アルコールを抜く製法で手間もコストもかかっている。そのためドライゼロよりも購入価格が30円ほど高かった。
一方、ドライゼロは最もビールに近い味を目指した組み立て型のノンアルコールビールで、日本人好みのビールの味になるように調合して造られてている。筆者を含めてビール好きたちが手を挙げたのも納得だ。
■ノンアルコールビールがアウトドアで流行りそうな予感
ここ最近、スーパーやコンビニのビール売り場でノンアルコールビールが占める割合が高くなっているなと感じる。1つのメーカーから数種類のノンアルコールビールが発売されており、同じメーカーでもそれぞれ味や特徴が異なる。
10年ほど前は、ビールかノンアルコールかくらいの選択肢しかなかった。しかし、今は自宅やアウトドア、スポーツなど、シチュエーションや好みに応じてノンアルコールビールを選べる時代だ。
自分の好みに合ったノンアルコールビールを見つけて、ノンアル登山を楽しんでみてはいかがだろうか。
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アサヒビール株式会社「アサヒドライゼロ」
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原産国ドイツ/輸入販売元パナバック「ヴェリタスブロイ」
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