クマなどによる“食害”防止を 農家が「電気柵」の設置方法学ぶ 秋田・鹿角市

秋田県内は2023年、クマによる人身被害が過去最悪となったほか、クマに農作物を食べられる被害が相次いだ。被害防止に役立つとされているものの一つが「電気柵」だ。鹿角市で農家が電気柵の設置の仕方を学んだ。

鹿角市では2023年、栽培されている果物などがクマに食べられたり、木の枝が折られたりする被害が相次いだ。

こうした被害を防ごうと27日、市内の農家約40人が電気柵の効果的な設置方法を学んだ。

電気柵の設置にあたっては、農地の地面が平坦でない場合、クマが入りこむ隙間をつくらないように、高低差に合わせて地面と平行にワイヤーを張らなければならない。また、周辺に草が生えていると効果を発揮しないことがあるため、こまめな見回りをすることが重要だ。

担当者は「ツキノワグマは飛び越えたり、またぐ傾向もあって、少し広めで20、20、30センチの間隔で、計高さ70センチになる。これが一般的な防ぐ張り方」と説明した。

説明を聞いたあとは農園で実践。参加者は一つ一つの作業を確認しながら設置を進めていた。

参加した果樹農家は「去年から異常にクマの出没が多いから、やってみたいなと思って来た。すべてためになったが、設置するのがなかなか容易でないかなと、手間がかかる」と話していた。

鹿角市は、電気柵を設置する費用を助成していて、クマによる被害防止のために活用を呼びかけている。

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