[山根康宏の「言っチャイナよ」] XREALがARグラス対応5Gスマホ発表、vivoは最強カメラフォンを投入

by 山根 康宏

世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。2024年5月に発表・発売された5Gスマートフォンは17機種。内訳はHONOR 2機種、OPPO 3機種、realme 1機種、vivo 9機種、その他2機種。

ARグラスのXREALが初の自社ブランドスマホ「XREAL Beam Pro」を発表。3Dコンテンツ撮影やARグラス接続機能を持つ。本モデルは日本でも発表されたが、中国では5G版のスマートフォンも登場する。

vivoはカメラフォンの最上位モデル「X100 Ultra」をリリース。OPPOはRenoシリーズ、HONORは3桁数字の主力ミドルハイレンジシリーズを一新した。

明るいディスプレイと冷却システムでゲームもはかどるrealme「GT Neo6」

realmeのゲーミング対応モデルの価格を抑えた新製品が「GT Neo6」だ。9層の冷却版構造で発熱を速やかに放熱する内部構造を持つ。

バッテリーは一般的なモデルより1割多い5500mAhで120Wの超高速な充電にも対応。ディスプレイは太陽光下でも明るい6000nitの輝度を誇る。

チップセット交換で使いやすさを増したカメラフォン、vivo「X100s」

2023年11月13日に発表したvivoのフラッグシップカメラフォン「X100」シリーズのマイナーチェンジモデルが半年後に登場。「X100」の後継機が「X100s」となる。

チップセットをDimensity 9300から最新のDimensity 9300+に交換するだけではなく、ディスプレイはフラットタイプへ変更となった。その関係からか本体は薄くなっている。

バッテリーは、100mAhとわずかに容量アップした反面、120W充電から100W充電へとスペックダウンした部分もある。カメラ性能は変わっていない。

1インチセンサーカメラ搭載のマイナーチェンジモデル、vivo「X100s Pro」

こちらも2023年11月13日発表のvivo「X100 Pro」のチップセットをDimensity 9300+にしたマイナーチェンジモデル。

ディスプレイ形状も変わっておらず、チップセット以外の性能は同等。なおX100s同様本体カラーはモノトーン系のシックなカラーに変更になった。

2億画素望遠カメラ搭載の最強カメラモデル、vivo「X100 Ultra」

vivo X100シリーズの最上位モデルとして登場したのが「X100 Ultra」である。X100 Pro / X100s Proのカメラ構成のうち、5000万画素の望遠カメラを2億画素に性能アップ。

チップセットもSnapdragon 8 Gen 3を搭載、ディスプレイの解像度も引き上げた。フロントカメラも5000万画素として自撮りも強化されている。

長持ち仕様の実用モデル、OPPO「K12x」

OPPOの「K12x」は4年間の実用に耐えうる設計でつくられた。価格を抑えながらバッテリーは80W充電に対応し、このクラスの製品としては高速な充電が可能だ。

また中国国内300か所とOPPOストアに展開される、8000mAhのモバイルバッテリーの無料レンタルサービスも利用できる。

ゲーム用途もカバーする手軽な5Gモデル「Meizu 21 Note」

2023年11月に発売した「Meizu 21」を買いやすい価格に改定すべくマイナーチェンジしたモデルが「Meizu 21 Note」だ。ディスプレイは144Hzへとリフレッシュレートを高め、サイズも大型化した。

バッテリー容量も増やしたことでより長時間の利用が可能になっている。一方ではチップセットは世代を下げ、メインカメラもMeizu 21の2億画素から5000万画素へと変更。バランス重視のミドルハイレンジモデルに仕上げられた。

6000mAhバッテリー搭載のvivoの新・入門モデル「Y200」登場

vivoのエントリークラスのモデル「Yシリーズ」がフルモデルチェンジし、「Y200」シリーズとして登場。先月は先陣を切って「Y200i」が発表されたが、今月は「Y200」「Y200t」「Y200 GT」と3機種が登場し、ラインナップを一気に広げた。

全シリーズバッテリーは6000mAhを標準として長時間利用に対応、一方で撮影カメラは実質5000万画素1つとベーシックなものに留めている。「Y200」はシリーズの中の中核モデル。

低価格ながらディスプレイは角を丸めたエッジ形状、オレンジモデルは背面をヴィーガンレザー仕上げにするなど高級感も持たせている。カメラ周りのデザインも優れており、エントリー機とは感じさせない。

部材変更で「1000元機」を実現したvivo「Y200t」

vivo「Y200」の下位モデルとして登場した「Y200t」はスペックや部材変更により1199元という低価格で登場した。

ディスプレイ素材をAMOLEDからLCDに変更、充電速度は44Wと控えめにしている。カメラ周りのデザインもオーソドックスな円形となった。

スペックアップのエントリー、vivo「Y200 GT」

vivo「Y200」のチップセット性能を高め、フロントカメラも高画質にしたモデルが「Y200 GT」である。

ボディーは標準的な仕上げとしたことで高級感は薄れたものの、80W充電などY200の特徴はそのまま引き継いでいる。価格はY200と同等で販売される。

デザイン性もすぐれたゲームモデル、vivo「iQOO Neo9S Pro」

vivoのゲーミングブランド「iQOO」の上位モデルが「Neo9S Pro」。ベース性能は「X100s」同等でDimensity 9300+や6.78インチ高解像度ディスプレイを搭載。

6043平方mmの巨大な冷却面積を持つ冷却版にVC液冷機構も備え、ゲーム用途にもしっかり対応する。赤色背面モデルはホワイトとのツートンカラーがスポーティーな印象を与えてくれる。

OPPOの中核モデル「Reno12」はAI機能も強化

OPPOの中核モデル「Reno」シリーズの最新モデル「Reno12」は本体デザインをよりシンプルで美しいものにした。

側面は平面仕上げで最近主流のスタイルだが、ディスプレイの各辺はわずかにカーブを持たせた形状にした。背面も3つのカメラを縦に並べるオーソドックススタイルに戻し、デザインで特徴を出している。

パッと見ると目新しさは感じられない一方で、AI性能を強化しており写真や文章の加工に優れた性能を持つ。

AI処理を強化したOPPO「Reno12 Pro」

Reno12の上位モデルとして発表された「Reno12 Pro」はチップセットを高性能なものにしたことでAI処理もより快適に動作する。

OPPOの主力モデルだけにトレンドの機能をいち早く取入れ使いやすさを極めている。背面デザインはReno12と類似だが、ツートン仕上げにして差別化を図るなど工夫もみられる。

美しいボディーと明るいディスプレイ搭載の「HONOR 200」

HONORの中核モデルである「HONOR 200」は4000nitの高輝度ディスプレイを搭載する。背面デザインは縦に伸ばしたカメラバンプと模様をあしらった表面仕上げが美しさを際立ていている。

冷却性能を高め立体音声再生にも対応するなどゲームやコンテンツ再生にも適した製品だ。

デュアルフロントカメラで「顔」写真を得意とする「HONOR 200 Pro」

HONOR 200のスペックアップモデルが「HONOR 200 Pro」。高輝度ディスプレイは解像度も高め、リア2つとフロントの5000万画素カメラで撮影した写真や映像も美しく再生できる。

フロントカメラは深度測定を加えたデュアル仕上げでボケを利かせたポートレート風セルフィーも簡単に撮影可能だ。

強力キャッチライト搭載の自撮りスマホ、vivo「S19」

セルフィーや人物撮影にを強化したvivo「S」シリーズ最新モデルが「S19」と「S19 Pro」だ。どちらもフロント5000万画素カメラを搭載し美しい自撮りが可能。

両モデル背面デザインは類似しているが、S19は望遠カメラを搭載しない2眼カメラ。カメラ下部には円形の強力ライトを搭載し、ポートレート撮影時に効果的なキャッチライトを瞳に映し込むこともできる。

ポートレートも美しく撮れるvivo「S19 Pro」

vivo「S19」のカメラを強化し、ポートレートにも使える2倍望遠カメラを搭載したのが「S19 Pro」。チップセットも強化して性能を高めた。

ディスプレイはS19と同サイズだが、S19はフラット型、S19 Proは角を丸めたエッジディスプレイとしている。バッテリー容量はS19より若干少ないがその分重量を軽減した。

3D撮影対応のARグラス向けスマホ、XREAL「Beam Pro」

ARグラス大手のXREALから初のスマートフォン「Beam Pro」が発表された。Wi-Fiモデルは1299元と低価格で5月31日に発売。5Gモデルは8月発売予定で1999元からとエントリークラスの価格となっている。

カメラは超広角を2つ搭載し、5cm間隔に並べ3D撮影も出来る。XREALのARグラスを接続するとスマートフォンの画面をタッチパネルとして使ったり、スマートフォンを空中で動かし操作するエアマウス機能も搭載。OSはAndroidベースで空間操作対応のnebulaOSを搭載する。

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