「世界のユーキ・イシカワ、ブラボー!」両チーム最多26得点”無双”の石川祐希を代表OB大絶賛! 派手なガッツポーズは「大事なアクション」、そこに込められた意味とは?【ネーションズリーグ】

頼れるエースが大爆発した。

現地6月27日、バレーボール最強国を決めるネーションズリーグは負けたら終わりの一発勝負である決勝ラウンド(ポーランド・ウッチ)がスタートし、2年連続のメダルを狙う日本代表(世界ランク2位)は予選ラウンドで逆転負けを喫したカナダ代表(同9位)と準々決勝で激突し、3-0(26-24、25-18、26-24)のストレート勝利を飾りリベンジに成功。2年連続ベスト4進出を果たした。

幸先良く2セットを連取して、4強進出に王手をかけた第3セット。カナダの好サーブで序盤から劣勢を強いられた日本だったが、チームの流れを変えたのはやはり絶対的エースだった。

第1セットから得点を積み重ねた石川祐希は、終盤にサービスエースを決めて20-20の同点にすると、1点ビハインドの場面では力強いバックアタックを決めて再び追いついた。その直後には自ら1枚ブロックで得点を防ぎ、勝利のマッチポイントを奪う。しかし、崖っぷちのカナダも粘り強さを発揮し、24-24で追いつかれる。日本がブロックアウトで2度目のマッチポイントを握ると、最後は背番号14が高い打点からの強打を決めて勝負をつけた。
終わってみれば、石川は両チーム最多26得点のハイスコアをマークした。チームを快勝に導く殊勲の活躍を見せたはエースは試合後、テレビ中継の解説を務めていた元日本代表の福澤達哉氏から「世界のユーキ・イシカワ、ブラボーでした!」と絶賛の言葉を送られると、「アハハハハハ」と笑顔を見せた。

頼れるキャプテンは「しっかり3-0で勝ち切ったのは良かった」と振り返るとともに、「試合の中でリードして連続失点して追い付かれる展開だったので、そこは反省しなければならない」と課題も忘れなかった。

福澤氏から得点を取った後のガッツポーズやボディランゲージがいつもよりオーバーだったのでは?と問われると「意識的にありました」と素直に話し、「少しいつもよりアクションは大きくしましたけど、そういったアクションでチームを乗せたり、逆に相手が引いたりするので。そこは大事なアクションだと思ってます」と勝負所の場面で、あえてアクションを大きく派手に見せてチームメイトを鼓舞していたと明かした。

去年は主要国際大会で46年ぶりとなる銅メダルを獲得した。昨季を上回る成績まで残りあと2つ。相手はスロベニア対アルゼンチンの勝者と対戦する。「僕たちの目標はまず決勝進出なので、それを達成するための準決勝にしたい。カナダ以上の力を持ったチームが上がってくると思う。自分たちのサイドアウトをしっかりとできるバレーを続けていきたい」と語った闘将はあらためて気を引き締め直し、次の戦いへ視線を向けた。

構成●THE DIGEST編集部

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