全16海水浴場クリア 茨城県内、水質基準調査

2024年度県内海水浴場水質調査

茨城県は27日、県内海水浴場の水質調査結果を公表し、調査した16カ所全てで国の水質判定基準をクリアしたと発表した。6カ所が水質の良好な「A」判定で、残る10カ所が問題のない「B」判定だった。県環境対策課は「例年通りの水質で、安全性に問題ない」としている。

調査は4月16日~5月17日に実施。ふん便性大腸菌群数、油膜の有無、化学的酸素要求量(COD)、透明度、腸管出血性大腸菌O157の5項目を検査した。

調査結果によると、全ての海水浴場で油膜は確認されず、透明度1メートル以上の「全透」で、O157は不検出だった。CODの「A」判定は1リットル当たり2ミリグラム以下で、「B」が同5ミリグラム以下。ふん便性大腸菌数は「A」が0.1リットル当たり100個以下で、「B」が同400個以下。今回の検査では、CODは同1.5~2.5ミリグラムだった。

県観光誘客課によると、今年は7市町の15海水浴場が開設予定。海開きは日立、ひたちなか、鹿嶋、神栖の4市が7月13日、大洗町が20日、北茨城市が21日、高萩市が27日。磯原二ツ島海水浴場(北茨城市)は5年ぶりに開設される。一方、海岸の浸食の影響で大竹海岸鉾田海水浴場(鉾田市)は閉鎖される。

このほか、海水の放射性物質濃度と砂浜の空間放射線量率の調査結果を公表。県内の16海水浴場と1海岸で、5月9~17日に実施した。放射性物質はヨウ素131、セシウム134、セシウム137、トリチウムのいずれも全地点で不検出。砂浜の空間放射線量率は0.03~0.06マイクロシーベルトで、県原子力安全対策課は「問題ない水準」としている。

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