「連盟は2人が恋人と知らなかった」 “キム・ヨナの後継者”19歳のセクハラ疑惑で広がる混乱

フィギュアスケートのイ・ヘイン【写真:Getty Images】

キム・ヨナの後継者イ・ヘイン、3年資格停止ならミラノ五輪は絶望

フィギュアスケート女子で、2023年の四大陸選手権で優勝、世界選手権でも銀メダルを獲得した韓国の19歳イ・ヘインに、国外合宿中の飲酒と後輩男子選手に対するセクハラで資格停止3年の処分が下り騒動になっている。本人は27日、自身のインスタグラムで飲酒について謝罪。ただ同時に懲戒の理由とされた未成年者へのセクハラ行為については否定しており、弁護士も争う構えを見せている。

「中央日報」など韓国の複数のメディアの報道によると、問題になったのは5月15日から28日までイタリアで行われた合宿中のことだ。

複数のフィギュア女子韓国代表選手が宿舎で何度も飲酒した事実が明らかに。韓国では飲酒は19歳から認められるが「連盟の強化訓練指針上、訓練及び競技力に影響を及ぼす飲酒は禁止されている」という。またこの過程で「ある選手が男子の後輩選手に性的不快感を与える行為」をしたとされ、3年間の選手資格停止という処分を受けた。

この懲戒を受けたのがイ・ヘインだと明らかになり、27日になって本人が自身のインスタグラムで謝罪した。ただ飲酒については認めたものの、後輩へのセクハラについては否定。2人は恋愛関係にあるが、以前両親に別れさせられた過去があるため交際を隠していたとしている。

韓国メディア「MBN」によれば、イ・ヘインの法定代理人を務めるキム・ガラム弁護士は「イ・ヘインの合宿期間に飲酒した過ちについては深く反省している」とする一方で「セクハラをした事実はない」と話している。

続けて「イ・ヘインは該当選手とは恋愛関係にあったが、その事実を大韓氷上競技連盟に知らせず、連盟は2人が恋人だという事実を知らずにいたため、事実関係を誤認した」と主張している。また「連盟の懲戒結果について(上部団体の)大韓体育会スポーツ公定委員会に再審議を申請した」とし「セクハラの部分に関しては、十分に弁明する予定」と付け加えた。

3年の選手資格停止がそのまま認められると、2026年に行われるミラノ・コルティナダンペッツォ五輪への出場は不可能となる。2010年のバンクーバー五輪で金メダルを獲得したキム・ヨナの後継者と目されてきたイ・ヘインの今後に注目が集まっている。

THE ANSWER編集部

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