いわきFC、堅守の難敵打ち破れ 29日、ホームで横浜戦

「『連戦できつい』は言い訳にならない。しっかりハードワークしたい」と語る山下(右)

 サッカーJ2いわきFCは29日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で横浜FCと対戦する。いわきの通算成績は8勝7分け6敗で、順位は20チーム中8位。横浜FCは13勝4分け4敗の2位。午後6時開始予定。

 横浜FCはリーグ最少失点の堅守とセットプレーを武器に、現在6連勝中と絶好調だ。セットプレーのキッカーを担当するDF福森晃斗は高精度のキックを生かしてリーグトップの11アシストを記録しており、細心の注意が必要。いわきは自陣での不用意なファウルを避けたいところだ。

 過密日程、山下チーム鼓舞

 苦境の時こそ、チームを引っ張るのがベテランの力だ。「『連戦できつい』は言い訳にならない。全員でハードワークできるよう頑張りたい」。チーム最古参のMF山下優人は、26日の長崎戦から中2日で迎える今節に向けてこう意気込み、強気な姿勢を示した。

 今季の山下は全試合先発を果たした昨季までの過去3シーズンとは打って変わって、先発と途中出場を行き来している。第11節ではJリーグで初のベンチ外も経験した。そんな古参に対し、田村雄三監督は「山下は次の段階。プレーの良し悪しに関係なくチームを引っ張らないといけない存在」と信頼の高さを口にする。

 多くの上位陣と対戦するためチームが「勝負の月」と捉える今月、山下は4試合中3試合で先発フル出場。自身の課題を改善して出場を続けることで、けが人が増えて苦しい台所事情のチームを支えている。

 「あえて言葉には出してないが、真面目に取り組めばいずれチャンスは来ると思っている。そういう姿を見て(仲間が)何かを感じてもらえれば良い」。寡黙な中盤の働き者は、その背中でチームメイトに語りかける。(小磯佑輔)

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