藤ヶ谷太輔×奈緒『傲慢と善良』本予告&メインビジュアル公開 主題歌はなとりが担当

9月27日に公開される辻村深月原作、藤ヶ谷太輔と奈緒がW主演を務める映画『傲慢と善良』の本予告とメインビジュアルが公開された。

本作は、辻村の同名小説を原作としたドラマティック恋愛ミステリー。『東京喰種トーキョーグール』や8月9日に公開される『ブルーピリオド』を手がけた萩原健太郎が監督を務め、脚本をドラマ『最愛』(TBS系)などで知られる清水友佳子が担当した。

藤ヶ谷が、30代になりマッチングアプリで出会った真実と付き合うもなかなか将来を決めない“傲慢”な主人公の西澤架、奈緒が、親の敷いたレールの上で“善良”に生きてきたが、婚約直後謎の失踪をとげる真実を演じる。

映画『傲慢と善良』予告編|9月27日(金)全国公開!
公開された予告編には、これまで仕事も恋愛も順調だったが、30代になり、長年つきあった彼女にフラれたことをきっかけに、マッチングアプリで婚活を始める架の姿が。そこで出会った控えめで気の利く真実と付き合い始め、やがて婚約することになったが、順風満帆なように見えた二人の関係は突如、真実の失踪という形で急展開を迎える。なぜ彼女は架の前から姿を消したのか。両親、友人、同僚、過去の恋人を訪ね、真実の居場所を探す架だったが、これまで“善良”だった彼女の“傲慢”な姿が次第に明らかになっていく。映像の中では、ストーカーに追われ怯える真実の姿や、寝ている架の横で「ちゃんと愛してよ」と本音を漏らす場面で、真実に起きた事件の片鱗が見え始める。また、架が真実の過去を探る中で知り合ったお見合いの仲人から「今の日本の婚活は傲慢と善良。自分の価値観に重きを置きすぎで、皆さん傲慢です。その一方で自己愛がとても強い」と告げられるシーンなど、印象的なセリフが散りばめられている。

また、本作の主題歌が、なとりの「糸電話」に決定。傷つきながらもすべてをさらけ出し、本当の愛を見出そうとする架と真実の心情を表現している。予告編で楽曲に触れた藤ヶ谷と奈緒は「アップテンポの楽曲で、(予告は)ミステリーから始まって後半にかけての2人のラブストーリーが盛り上がってくシーンにもぴったりはまっていて、とてもよかった!」と口をそろえて太鼓判を押した。

なとりは今回の楽曲に込めた想いについて、「大切な人との関係を『人』と『人』という距離のままで諦めたくないなぁと思いながら作りました。か細い糸のような運命を手繰り寄せて生きていく架と真実のふたりに渡したい歌です。ぜひ、聴いてください」と語った。

原作者の辻村深月は、映像にするのは無理だろうと考えていたというが、「完成した映画を観て、とても驚きました。よくぞここまで彼らのことを理解し、心に迫ってくれたと感動し、大きな感謝に包まれました」とコメントした。

あわせて公開されたメインビジュアルには、洗練された都会の夜景を背景に、架にもたれかかる真実が捉えられている。ガラス越しの2人の姿は少しぼやけていて、曖昧な関係を投影しているようだ。

さらに、失踪した真実の現在と過去を知る手がかりとなる重要なキャラクターとして、倉悠貴、桜庭ななみ、阿南健治、宮崎美子、西田尚美、前田美波里の出演が決定した。

辻村深月(原作)コメント
この小説の映画化はきっと無理だろう、とずっと思ってきました。きれいなラブストーリーにすることはできるかもしれない。
だけど、この小説の根底にある主人公たちの痛さや切実さが映像になるとは到底想像できなかったのです。だから、完成した映画を観て、とても驚きました。よくぞここまで彼らのことを理解し、心に迫ってくれたと感動し、大きな感謝に包まれました。作中の架と真実も、きっと同じ気持ちだと思います。
(文=リアルサウンド編集部)

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