マカオ生まれの双子パンダが8歳の誕生日迎える

誕生日を迎えた健健と康康にはシャーベット状の特製ケーキがふるまわれた=2024年6月26日(写真:IAM)

 マカオ・コロアン島の石排灣郊野公園内にあるジャイアントパンダの展示・飼育施設「マカオジャイアントパンダパビリオン(澳門大熊猫館)」では、1組のつがい(オスの開開/Kai Kaiとメスの心心/Xin Xin)、その双子(いずれもオスで健健/Jian Jianと康康/Kang Kang)の4頭が飼育、展示されている。

 同館を管轄するマカオ市政署(IAM)は6月27日、健健と康康が前日(26日)8歳の誕生日を迎え、近くの学校に通う児童と教員ら約30人を招待し、誕生日イベントを開催したと発表。マカオでは、ジャイアントパンダの誕生日に合わせて祝賀イベントを開催するのが恒例になっている。

 誕生日イベントでは、飼育員特製の野菜とフルーツを使ったシャーベット状のケーキが2頭のパンダにふるまわれ、児童らがバースデーソングを歌って祝福したとのこと。

 2頭はマカオで誕生した初めてのジャイアントパンダとあり、市民から愛されている。

近くの学校に通う児童らが参加した健健と康康の誕生日イベントの様子=2024年6月26日(写真:IAM)

 父の開開は16歳、母の心心は17歳。IAMによれば、専門家の指導の下、飼育員チームが4頭の年齢や運動量に合わせて栄養摂取量を適宜調整しており、いずれも心身ともに健康という。主食の竹に加えて、繊維質のビスケット、野菜、果物も食べているとし、今後も4頭の体調に留意しながら、遊具の設置やおもちゃを与えるなど様々な方法を用いて行動を充実させ、活力と健康の維持を図っていくとした。

 マカオジャイアントパンダパビリオンは2009年のマカオ返還10周年を記念して中国中央政府から1組のつがいが贈られることが決まったことを受けて建設されたもので、2011年1月にオープン。2021年5月1日から入館料が無料化されている。世界を見渡しても、年間を通じて無料でジャイアントパンダを見学できる施設は極めて珍しい存在といえるだろう。

 なお、マカオジャイアントパンダパビリオンに位置する石排灣地区には年内にも新交通システム「マカオLRT」の新線が開業予定となっており、アクセス向上が期待されている。

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