防災備蓄に活用できる白がゆのレトルト介護食 日出町のエコデパックが開発【大分県】

商品化した白がゆのレトルト介護食などを手にするエコデパックの重岡孝士社長
エコデパックが商品化した白がゆのレトルト介護食(中央)と米粉の加工食

 【日出・杵築】レトルト食品などを製造販売する日出町藤原のエコデパックは、防災備蓄に活用できる白がゆのレトルト介護食を新しく作った。パックに飲み口があり、押し出して直接食べることができる。袋を開け、湯を入れてかき混ぜると米粉が柔らかいゼリー状になる加工食も商品化した。重岡孝士社長(66)は「飲み込む機能が低下した高齢者らの一助になればうれしい」と意気込む。

 同社は2011年の東日本大震災をきっかけに、非常食にも適しているレトルト食品の商品開発などを手がけている。重岡社長は全国の被災地を視察する中で、避難所で食欲の低下により体調を崩すお年寄りが多いと感じたという。

 白がゆは、うるち米に比べてデンプン質が多く血糖値が上がりにくい「高アミロース米」を主に使用。杵築市の契約農家が栽培し、仕入れている。

 米粉は高アミロース米を特殊製法で加工した。

 介護食のおかゆは、飲み込みやすいよう添加物でとろみを出した商品が多いとされ、同社はオリジナルの米粉で代用した。重岡社長は「非常食といえども介護を必要とする人たちのことも考え、無添加で栄養価が高く、食味にこだわった」と説明する。

 白がゆは近く、インターネットで売り出す予定。米粉はネットで販売(オープン価格)している。問い合わせは重岡社長(090.3463.2708)。

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