鉱工業生産5月は前月比+2.8%、自動車増産で2カ月ぶりプラス=経産省

[東京 28日 ロイター] - 経済産業省が28日公表した5月の鉱工業生産指数(速報)は前年比2.8%上昇し、2カ月ぶりにプラスとなった。自動車増産が寄与し、ロイターが集計した予測中央値(前月比2.0%上昇)を上回った。基調判断は「一進一退ながら弱含み」で据え置いた。

指数を押し上げた主な業種では、自動車が前月比18.1%増、電気・情報通信機械が同5.1%増、汎用・業務用機械が同5.2%増だった。

一方、生産用機械は6.9%減。うち半導体製造装置は23.9%減となった。経済産業省では、韓国・台湾向け輸出減などが影響したとみている。

企業の生産計画に基づく6月の予測指数は前月比4.8%低下、7月が同3.6%上昇。予測指数は上振れしやすいため、補正した6月の試算値は前月比6.0%低下となっている。

6月減産が予測されているのは半導体・フラットパネル製造装置や自動車、半導体など。自動車は5月増産の反動や、一部メーカーの生産停止の影響が考えられるという。また、中国向け化学製品などで企業によっては生産・在庫調整がみられるとしている。

経産省によると6月生産が予測通りならば、4-6月の生産は四半期ベースで1-3月を上回る見通し。

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