千葉市動物公園、初の変動料金制 入園者増加へ、客足落ちる夏季に2割引 

来園者でにぎわう千葉市動物公園=千葉市若葉区

 千葉市動物公園(同市若葉区)は、客足が落ちる夏季にも多くの来園者を迎えるため、7~8月に試験的に大人入園料を2割引の640円にする。初の導入で、神谷俊一市長が27日の定例記者会見で発表した。入園者や駐車場利用状況など効果を検証し、混雑状況に合わせた変動料金制の本格導入を検討する。中学生以下と市内在住の65歳以上は通常時と同様に無料。

 屋外展示が主な同園では、暑さや台風の影響を受ける毎年7~8月は年間で特に入園者が落ち込む時期となる。昨年は8月が最も入園者が少なく、ピークの10月と比べて約4分の1にとどまった。7~8月の2カ月間を合わせても、1カ月の平均入園者を下回っていた。

 全国の動物園では、降雪の多い地域で展示が限定される冬場の入園料を引き下げる例があるものの、繁閑期に合わせて料金設定を変える例はまれだという。千葉市のレジャー施設では、市営のゴルフ場や屋内プールで、混雑を考慮して時期ごとに料金設定を変更している。

 神谷市長は会見で「今より多くの方に来ていただきたい。料金を下げることで入園者が伸びて収入が確保されることを期待する」と述べた。

 入園者数が増える秋季の値上げについては、現時点で検討していないという。同園は今年6月、8年ぶりに入園料を改定し、700円から800円に値上げしている。

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