渋谷区 クラブ活動を企業が支援 エンジニアがプログラミング教育 狙いは?

渋谷区は、小学校のクラブ活動を地元企業と連携して行う取り組みを今月から始めました。児童たちが学んだのは、ロボットを動かすための「プログラミング」です。どんなクラブ活動となったのか、その狙いを取材しました。

午後の授業を終え集まったのは、小学4年生から6年生の児童たち。これからクラブ活動の時間が始まります。

GMOインターネットグループ 成瀬允宣さん:「きょうはみなさんの手元のロボットを使って、ロボットを走らせたりするプログラミングをやってみようと思います」

今年度、初めての活動となったこちらのタブレットクラブでは、組み立て式のおもちゃを操作するためのプログラミングを学びます。教壇に立つ成瀬さんは、普段はエンジニアとして民間企業で働いていて、今回は渋谷区と連携し、クラブ活動の中でより専門的なプログラミングを教えることになりました。

こちらの児童たちが挑戦しているのは…
「正方形にロボットが動くように調整している、プログラムしている」

小学校でのプログラミング教育は、2020年から文部科学省が定める学習指導要領で必須となっていますが、今回のようなロボットを動かすためのプログラミングに触れるのは、参加した児童たちにとって初めてだということです。

「次はここを・・・0.5」「でセンチじゃない?」「回転でいいんだ、これでいいんだ」

児童たちは物怖じせず、慣れた手つきでロボットへの指示を組んでいきます。そして…

「あ、きたきた、すごいすごい、正方形になった」

ロボットを正方形の軌道で動かすことに成功しました。

(Q:なぜプログラミングが分かる?)「タブレットの(表示される)ヒントを見ながら、みんなで一緒に考えたから分かったのかなと思う」

(Q:なぜこのクラブ活動を?)「やっぱり社会に活かしたいなと思って。日常で使えるロボットを作りたい」

渋谷区では子どもたちの自主性を育むために、今年度から午後の授業を全て探究にするという、全国でも類を見ない教育改革をすすめています。その一貫として始まったクラブ活動での企業連携。渋谷区としてどんな狙いがあるのでしょうか?

渋谷区教育委員会指導主事 柳田俊さん:「もちろん学校の先生たちの力だけでも楽しいクラブ活動にはなるんですが、さらに専門的な人の支援をもらうことで、子どもたちの学びの質を高める狙い」

また協力する企業側も「意義のある取り組み」だと話します。

GMOインターネットグループ 成瀬允宣さん:「個人的には全員が(プログラミングに)向いているとは思わないなので、小学校の段階で向き・不向きに向き合える、自分の道を探すきっかけになる。すごく意義があることだと思う」

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