Instagram、AIチャットボットを作れる機能をテスト中 夏にも提供か

Metaの最高経営責任者(CEO)で創業者のMark Zuckerberg氏は、Wavy Labsの創設者でKallawayことKane Sutter氏との幅広い内容の動画インタビューの中で、「Instagram」でカスタムAIチャットボットのキャラクターを作成できるようにする機能を近くリリースすると語った。

この機能は、Metaが2023年9月に発表した「Meta AI Studio」の一部であり、クリエイターや中小企業がカスタマイズしたAIチャットボットのキャラクターを作成し、Instagram上でメッセージへの返信やライブチャットをさせたりできるようにするもの。Zuckerberg氏によると、現在約50人のクリエイターがテストを進めており、同社はこの機能をさらに一部のユーザーに公開した後、早ければ7月末か8月に一般提供を開始する可能性があるという。

これらの動きは、チャットボット市場での優位をめぐる競争の一環だ。この競争には、Google、Microsoft、Apple、そして「ChatGPT」を開発したOpenAIなどが参加している。TechCrunchが報じたように、このインタビューが行われたのと同日にはCharacter.AIが、音声通話やテキストメッセージでAIキャラクターと会話できる機能を一般公開すると発表している。

米CNETのImad Khan記者は、数カ月間さまざまなチャットボットをレビューしてきたが、チャットボットを「本当に驚くべきツール」であると同時に「驚くほど愚かなツール」でもあると評している。Googleの「AI Overview(AIによる概要)」がピザに接着剤を加えるようユーザーに勧めたという最近の騒動を含め、AIによる誤情報の問題は広く報じられ、各企業はシステムの修正に奔走している。

Zuckerberg氏は、「クリエイターがコミュニティーと交流するために自身のAIエージェントを作成する場合もあれば、仮想の人格を作成する場合もあるだろう」と語っている。「どのような企業でも、ボタンを数回押すだけで、カスタマーサポートやEコマースのサポートができる自身のエージェントを作成できるはずだ。これは非常に強力な機能になるだろう」

リリース日は未定

Metaの広報担当者は米CNETに対し、この機能を広く提供する公式な日程は決まっていないと述べた。

「生成AIを活用した当社の体験は、さまざまな段階で開発が進められており、その一部を公開してテストしている」とこの担当者は述べた。「これには、MetaのAI開発プラットフォームであるAI Studioを使ってクリエイターが作成したAIも含まれる。近いうちに、さらに多くの情報を公開できることを楽しみにしている」

Zuckerberg氏はインタビューで他の技術にも触れ、Metaのニューラルリストバンドプロジェクトは独自のプラットフォームとして登場する可能性があるとした。また、MetaのARメガネにはホログラフィックAIキャラクターが搭載される可能性があるという。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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