すし店のテイクアウトで「ガリ」を大量に持ち帰りました。「ご自由にお持ち帰りください」と書いてあってもマナー違反ですか?

すし店のテイクアウトで「ガリ」を大量に持ち帰るのはマナー違反?

すし店のテイクアウトで「ガリ」を大量に持ち帰るのはマナー違反と考えられるでしょう。仮に「ご自由にお持ち帰りください」と書いてあったとしても、ガリであれば家族1人につき1つまでなど、常識的な範囲内で許容されていると解釈するのが一般的です。

また「1人◯個まで」と書かれている場合であれば、特にマナー違反と判断される可能性が高くなるでしょう。これはすし店のガリだけに限らず、スーパーのポリ袋や割りばし、牛丼店の紅しょうが、コーヒー店のシュガーなど、無料で持ち帰られるものすべてに当てはまると考えられます。

なお、ガリは100グラム当たり100円~300円ほどで市販されています。それほど高いものでもないため、たくさん食べたい場合は購入したほうがよいでしょう。

場合によっては窃盗罪に該当する可能性も

すし店のガリを大量に持ち帰る行為は、場合によっては「窃盗罪」に該当する可能性もあります。

そもそも窃盗とは、簡単に説明すると「他人のものを持ち主の意思に反して窃取すること」です。すし店の場合、ガリの持ち主はそのお店です。

そのガリをすし店の想定以上に持ち帰る行為は「持ち主の意思に反している」と判断される可能性があるでしょう。また「1人◯個まで」の注意書きがある場合は、より窃盗罪に該当する可能性が高くなります。

過去にはスーパーで食品保存用の無料サービスの氷を必要以上に持ち帰り、窃盗罪として逮捕された事例もあります。このときは以前から何度も注意を受けていたという背景もあったようですが、ガリの場合とやっている行為は同じなので、ガリの持ち帰りに関しても悪質な場合は罪に問われるかもしれません。

窃盗罪に該当した場合の罰金は?

窃盗罪に該当した場合、刑法第235条を根拠に10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。

刑法第235条
「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

ガリを大量に持ち帰ることと、10年以下の懲役または50万円以下の罰金を比べると処分がかなり重いと考えられるため、常識の範囲内で持ち帰ることが無難でしょう。

ガリを持ち帰る量について規定がない場合の注意点は?

ガリを持ち帰る量について規定がない場合は、注文した量や、家族の人数の数だけ持って帰るとよいと考えられます。例えば、3人前のセットを注文したのであれば3つまで、家族5人で食べるのであれば5つまでといった具合です。

もちろん「◯個まで」など、お店側でルールを決めている場合は、そのルールを優先するようにしましょう。もしガリが好きでもう少し持ち帰りたいということであれば、不要なトラブルを防ぐため、お店の人に相談するとよいかもしれません。

マナーを守り、お互いに気持ちのよい環境を作るように心がけましょう。

すし店のテイクアウトで「ガリ」を大量に持ち帰るのはマナー違反と考えられる

すし店のテイクアウトで「ガリ」を大量に持ち帰るのはマナー違反と考えられます。場合によっては窃盗罪に該当してしまう可能性もあるため、持ち帰る量には注意しなければなりません。

ガリを持ち帰る量に規定がある場合はその規定を守り、規定がない場合は1人につき1つなど、常識の範囲内で持ち帰ることを心がけるとよいでしょう。

出典

e-Govポータル 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第三十六章 窃盗及び強盗の罪 第二百三十五条(窃盗)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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