北京市の貿易額、1~5月は4.3%増で過去最高に

北京市の貿易額、1~5月は4・3%増で過去最高に

  北京大興国際空港総合保税区で、ゲートを通過するトラック。(資料写真、北京=新華社記者/陳鐘昊)

 【新華社北京6月28日】中国北京税関がこのほど発表した北京地区の1~5月の貿易額は前年同期比4.3%増の1兆5600億元(1元=約22円)で同期の過去最高を更新し、全国の8.9%を占めた。うち輸入は4.9%増の1兆3100億元、輸出は1.3%増の2449億8千万元だった。

 5月の貿易額は前年同月比4.2%増の3281億8千万元、うち輸入は1.7%増の2751億2千万元、輸出は19.5%増の530億6千万元となり、輸出の伸び率は全国を8.3ポイント上回った。同税関統計分析処の董瑞強(とう・ずいきょう)処長は「北京の貿易が今年に入って以降、安定の中で増加し、輸出が『加速』している」と紹介した。携帯電話や集積回路(IC)の輸出の急増に伴い、輸出は3月が11.4%、4月が15.2%、5月が19.5%と3カ月連続で2桁の伸びとなった。

 1~5月の貿易額を企業形態別にみると、国有企業、外資企業が安定を保ちながら増加し、民間企業は全体に占める割合が上昇した。国有企業は3.6%増の1兆1600億元で全体の74.3%を占め、外資企業は2.2%増の2314億元、民間企業は13.0%増の1658億9千万元となり、それぞれ14.9%、10.7%を占めた。

 貿易相手との関係の緊密化は、貿易額の拡大につながった。「一帯一路」共同建設国向けは3.7%増の7981億8千万元で、全体の51.3%を占めた。主要貿易相手との貿易額は、欧州連合(EU)が1611億3千万元、米国が1122億2千万元、スイスが994億3千万元、東南アジア諸国連合(ASEAN)が958億5千万元だった。複数の国の製品が競って北京に輸入され、原油は5.4%増の5344億7千万元、農産物が18.9%増の1025億7千万元、自動車が4.2%増の538億8千万元となった。主要輸出品の輸出額は携帯電話が57.7%増の329億8千万元、ICが32.8%増の97億6千万元、自動車が13.4%増の77億3千万元だった。

 自由貿易協定(FTA)が貿易の拡大を力強く促している。中国とエクアドルの自由貿易協定が5月1日、正式に発効した。これを受け、北京とエクアドルとの貿易額は前年同月比2.7倍の34億8千万元に達し、同期の過去最高を塗り替えた。エクアドル向けの携帯電話輸出額は47.8倍の3151万3千元、商用車は52.6%増の1716万7千元といずれも大幅に伸びた。

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