都知事選の投開票まであと10日、「伝統 経済 生活 命」各候補の守るべきもの

都知事選の投開票まであと10日です。支持拡大を図るそれぞれの候補は、6月27日も公務や街頭演説を通じて「伝統、経済、生活、命」とそれぞれが守るべきものを訴えました。

元航空幕僚長の田母神俊雄さんは、都内屈指の観光地・浅草雷門前で歴史教育の必要性を訴えました。

田母神氏:「日本は世界で一番古い歴史と伝統を持つ素晴らしい国なんです。なぜそれを教えないのか。歴史教育は国民に自信と誇りを持たせるために行うんです」

演説には地域に根付く伝統文化の発信を目指す浅草おかみさん会の理事長も訪れ、連携を確認。田母神さんは伝統文化を守ることの重要性を述べました。

田母神氏:「(インバウンドは)一時来て帰ってもらうのは大歓迎だ。日本が受け入れ態勢を取って、受け入れ上問題が無い数でいくべきだと思う」

広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二さんは、ひばりヶ丘駅や東村山駅など西武線の沿線を巡りました。

石丸氏:「(演説の)最終目的地は練馬になっています。練馬が第二の故郷。東京に来て最初に住んだのが練馬で、6年間ぐらいいた」「この豊かさで日本を引っ張ってきたんだと思う。これを守っていかなければいけない」

演説では日本経済を発展させるため、「教育への投資」を進めるとアピールしました。

石丸氏:「これからこの国、小さくなっていきます。人口が減るからです。放っておくとこの豊かな街並み・暮らしが無くなります。この国の経済のために、未来のために、成長戦略として教育への投資を掲げています」

前参議院議員の蓮舫さんは港区の選挙事務所で小沢一郎衆議院議員と面会し、6月26日に演説のため訪れた伊豆大島の課題について意見を交わしました。

小沢一郎議員:「疲れていないか?」

蓮舫氏:「まだ大丈夫です」

小沢一郎議員:「あと10日あるからな」

蓮舫氏:「きのうは島に行ってきました。伊豆大島に。食料品とかも価格転嫁が高いので、日常生活まわりが全部高いという話…」

数々の政局を主導したことで「剛腕」と呼ばれる小沢一郎議員は、意見交換のなかで選挙の"秘策”を明かしました。

小沢一郎議員:「ひたすら一生懸命一人でも多くの人に会って、握手して、一言でも、『こんにちは』でも『おはよう』でも言って、それをこなすこと以外ないだろうな」

現職の小池百合子さんは、墨田区の都立墨東病院を訪れ、病院の水害対策とデジタル化の進捗具合を確認しました。選挙期間中も公務を続ける小池さんは、病院の視察後に記者団の取材に対して、都民の命と健康を守る重要性を語りました。

小池氏:「この地域は荒川の水域よりも低くなることから、水害のときに病院自体が水害の対象となる恐れがあるということで、対策を練ってきた。墨東病院を始めとして、独法化されたあとも都民の命と健康を守る対応をいただいている」

都知事選挙には過去最多の56人が立候補しています。来月7日に投開票が行われ、現在期日前投票が始まっています。24日までに7万8347人が期日前投票を行っています。主な争点には災害対策や少子化対策、小池都政の2期8年への評価などが挙がっています。都知事選挙は来月7日に投開票です。

都知事選が始まって1週間となる6月27日、どのような雰囲気で選挙戦が行われているのか、石丸さんと田母神さんの街頭演説に行ってきました。

まず、石丸さんですが、練馬区の光が丘駅前で午後1時半から演説を行っていたんですが、平日のお昼過ぎにも関わらず、多くの人が詰めかけていました。年齢層は高めで、ほとんどの人がYouTubeの動画を見て関心を持ち、実際の石丸さんを見るのは初めてという人がほとんどでした。

石丸陣営に取材をしてみると、日に日に聴衆の数が増えていると話していて、石丸さんが掲げる「ネットとリアルの融合」が、ここまでは狙い通りに展開できているんだなと感じました。

そして、田母神さんですが、お昼前に浅草の雷門前で街頭演説を行いました。聴衆の年齢層は高めという印象を受けましたが、田母神陣営によりますと、場所や時間によっては、演説を聞く若年層が、日に日に増えてきているということでした。また、浅草ということもあり、多くの外国人観光客が、写真を撮る姿が印象的でした。

(Q:街頭演説についてどう思いますか?)「アメリカのカルフォルニアから来た僕からすると、非常に良い印象を受けるね。アメリカの政治家はテレビとかでしか見られないから、こうやって直接会えると、自分も政治の当事者だと感じられるね」
「(街頭演説は)映画でみたことがあるぐらいで、スペインとはやり方が違うからとっても興味深いよ」

日本人としては、街頭演説は当たり前のものという認識でしたが、海外から見ると、やり方も違うということで好意的な印象なんだなというのが、意外な気付きを与えてくれた感じがします。

6月28日に折り返しとなる都知事選、各陣営は、都知事選への関心が日々上がってきていると感じていて、来月7日の投票日に向けて、ますます熱を帯びてきそうです。

■東京都知事選挙 立候補者(届け出順・敬称略)
野間口翔(36)/澤繁実(47)/大和行男(46)/木宮光喜(71)/小池百合子(71)/内海聡(49)/石丸伸二(41)/小野寺紘毅(79)/新藤伸夫(75)/竹本秀之(68)/桜井誠(52)/ドクター・中松(96)/安野貴博(33)/清水國明(73)/AIメイヤー(51)/桑原真理子(50)/後藤輝樹(41)/河合ゆうすけ(43)/福本繁幸(57)/黒川敦彦(45)/桑島康文(62)/田母神俊雄(75)/蓮舫(56)/内藤久遠(67)/内野愛里(31)/石丸幸人(51)/尾関亜弓(43)/小松賢(36)/加賀田卓志(47)/福永活也(43)/犬伏宏明(48)/武内隆(61)/遠藤信一(59)/上樂宗之(45)/二宮大造(53)/中江友哉(32)/舟橋夢人(58)/山田信一(53)/加藤英明(65)/草尾敦(55)/津村大作(50)/横山緑(46)/前田太一(38)/南俊輔(39)/福原志瑠美(41)/木村嘉孝(49)/三輪陽一(42)/松尾芳治(46)/穗刈仁(57)/小林弘(49)/加藤健一郎(74)/ひまそらあかね(41)/向後真徳(62)/牛窪信雄(51)/古田真(77)/アキノリ将軍未満(37)

© TOKYO MX