クラダシ、冷凍宅配弁当市場に参入 「Dr.つるかめキッチン」のクロスエッジを子会社化

クラダシは6月27日、制限食の冷凍宅配弁当サービス「Dr.つるかめキッチン」を運営するクロスエッジの全株式を取得すると発表した。株式の取得日は8月23日を予定。これにより、クラダシは冷凍宅配弁当市場に新規参入する。

クラダシは、フードロス削減を目指して訳あり商品などを販売するソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」を運営する。Dr.つるかめキッチンは専門医や管理栄養士が監修する冷凍宅配弁当サービスで、糖質制限や塩分制限など、5種類のコースからメニューを選べる。

クラダシはDr.つるかめキッチンの事業を取得する目的として、食品宅配市場の拡大をあげる。矢野経済研究所によると、少子高齢化や女性の社会進出といった社会的要請を受けて、2022年度に2兆5363億円だった食品宅配市場は、2027年度に2兆9074億円の規模まで拡大すると予測されている。中でも冷凍宅配弁当市場は、健康食へのニーズや調理の省力化へのニーズへのソリューションとして成長性が高く、今後の持続的な成長と企業価値の向上に有効であると判断したという。

クラダシの主力事業であるKuradashiは、パートナー企業数を1700社まで拡大し、会員数は53万人を突破している。また同社は、EC事業の拡大、サプライチェーンにおける機能拡張、M&Aを含む新規事業による非連続の成長を戦略として、これまでもメーカーや自治体と連携して規格外の生鮮食品などをカフェやレストランに提供するほか、2023年には冷凍スープ「つくってKuradashi」を販売し、新規商品やプライベートブランドの開発も進めてきた。

クラダシはDr.つるかめキッチンの事業取得を通じて、食品宅配市場でのシェア拡大を図ると共に、冷凍宅配弁当の開発や製造など食品サプライチェーンにおける新たな価値を獲得することで、既存事業への貢献を目指すという。

プレスリリース

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