BEYOOOOONDS、山﨑夢羽の卒業公演開催 「銀河一ユハッピーです!」

BEYOOOOONDSが6月27日、東京・豊洲PITで〈BEYOOOOONDS LIVE TOUR 2024 SPRING ~PERSOOOOONALITY「Wings of Dreams」~〉を開催。4月から続いてきたライヴハウス・ツアーの千秋楽、そして本公演でグループ及びハロー!プロジェクトを卒業する山﨑夢羽にとってラストとなる公演で、個性豊かで熱いパフォーマンスをファンに届けました。

今回のライヴで卒業する山﨑は、2016年にハロプロ研修生に加入し、2019年にBEYOOOOONDSのメンバーとしてデビュー。伸びやかで力強い歌声とステージでの圧倒的な存在感がファンから愛され、2021年にはハロプロファンを主人公にした映画『あの頃。』で松浦亜弥役を演じたことも話題に。今年4月に「もっともっと音楽を学んで様々なジャンルの歌を歌いたい」と新たな挑戦をするため、卒業を発表していました。

[ライヴ・レポート]
この日のチケットは完売し、ライヴを見届けようと大勢のファンが駆けつけた。BEYOOOOONDSにとって初めてのメンバーを送り出す公演でもあったため、会場では開演前から山﨑のメンバーカラーである赤いペンライトが、ファンの心情を表すかのように熱く灯っていた。ライブの1曲目を飾ったのは5月にリリースした山﨑のラスト参加楽曲となるニューシングル「灰 to ダイヤモンド」。清野桃々姫が特技のトークボックスで「豊洲、Are you ready?」と問いかけると、会場からは大きな歓声が上がる。メンバーたちが生み出すハーモニーが印象的なこの曲で一気に会場を熱くする。2曲目の「フックの法則」では、ファンクサウンドでクールな表情からハッピーな笑顔まで幅広い表現力を見せつけていく。

挨拶からスタートしたMCでは、山﨑が心境を聞かれ「始まる前に緊張しすぎて手が震えていたんですけど、1曲目から超幸せな気持ちです。ユハッピーな気持ちをみんなに今日いぱいお渡ししたいと思います!」とコメント。平井美葉の「11人のラストライブ、しっかり目に焼き付けてください!」と力強い曲振りから四則演算のコール&レスポンスがユニークな「求めよ…運命の旅人算」、“ムカつく”と“ハムカツ”をかけた「ハムカツ黙示録」をパフォーマンス。小林萌花のピアノにのせて山﨑演じる女子高生と片思い相手の眼鏡男子・前田こころの小芝居からBEYOOOOONDSの真髄である演技とパフォーマンスを掛け合わせたメジャーデビュー曲「眼鏡の男の子」と「6年バンジージャンプ」を披露。

小林のピアノとともに山﨑の歴史を振り返る映像がヴィジョンに流れ、最後には「Yuhane Memory Medley」の文字が映し出される。メンバーに見守られながら山﨑とハロプロ研修生同期である西田汐里の2人での「女の園」でスタートし、山﨑・江口紗耶・岡村美波・平井・小林で「背伸び」、山﨑・西田・高瀬くるみ・清野・里吉うたので「笑っちゃおうよBOYFRIEND」、山﨑と前田での「ベーグルにハム&チーズ」、山﨑・島倉りか・西田・高瀬・岡村で「Memory 青春の光」、最後の山﨑・島倉での「ズキュン LOVE」では後半からメンバー全員が登場。懐かしさと歴史絆を感じるパフォーマンスに会場は大きな盛り上がりを見せた。

高瀬・山﨑・前田・岡村・清野による“雨ノ森 川海”(BEYOOOOONDS は“CHICA#TETSU”、“雨ノ森 川海”、“SeasoningS”の3ユニットが集まったグループとなる)が披露したのは、「GIRL ZONE」。BEYOOOOONDSとは一味違うパワフルさや妖しさを見せる楽曲に、会場の空気は一変。5人でパフォーマンスできる最後の機会ということもあり、その歌声にはいつも以上に力がこもっているようにも感じる。BEYOOOOONDSならではのアイドル観を歌う「こんなハズジャナカッター!」後のMCでは、山﨑が研修生時代にパフォーマンスした思い出の楽曲を集めたメドレーについて、「懐かしい曲だったり、この子にこの曲を歌ってほしいなと当てはめて、素敵なメドレーにしていただきました!」と山﨑。里吉は「歴史を振り返りつつ、今の BEYOOOOONDS を目一杯楽しんでいただけるようなコンサートになっていると思いますので、引き続きお楽しみください!」と期待感を煽る。

ここから怒涛のライブ後半へ。まず披露したのは「WORKER讃歌」だ。事前に動画を公開していたこともあり、間奏のコールでは会場とメンバーの一体感がさらに高まっていく。旅をテーマにした最新曲「Go City Go」、清野がAI“ビヨンダ”に扮する「Hey!ビヨンダ」でどんどん会場はヒートアップ。

「恋愛奉行」「涙のカスタネット」ではBEYOOOOONDSのライブでは定番アイテムとなりつつあるカスタネットで、コール&レスポンスのようにファンとコミュニケーションを取っていく。ポンポンを持って弾けるパフォーマンスを届ける「ビタミン ME」、アカペラからスタートした「虎視タンタ・ターン」、「夢さえ描けない夜空には」ではメンバーの思いにファンが大合唱で応える。ファンとともにタオルを振り回す「アツイ!」、間奏で島倉、西田が主張を届けた「ニッポンノ D・N・A!」と最高潮の盛り上がりの中、本編は終了。

ファンからの“夢羽コール”と力強く振られた赤いペンライトを受けて登場したのは、自身の名前にもある“羽”をあしらった、まるで天使のような白い衣装をまとった山﨑。彼女がソロで披露する楽曲として選んだのは、℃-uteの「愛はまるで静電気」。山﨑にとって成長できるきっかけとなった℃-uteの楽曲の中から、特に好きなこの曲を歌いたいと最後のステージでパフォーマンスすることを決めたという。『私を見つけ出してくれてありがとう』と、これまで出会ってきたファンすべてに届くように強い思いを込める。

間奏では、どんなことも自分のように喜び、ありのままの姿を応援してくれたファンへ、そしていつも同じ気持ちで壁を乗り越え、背中を押してくれたメンバーへ「出会ってくれて、ありがとう」とメッセージを送る。「私の正しい青春はここだったんだ!と胸を張って言い切れます!!今日、愛に溢れたこの場所で大切なみんなに囲まれた私は、銀河一ユハッピーです!」と伝えながら、最後には「夢の羽 広げて飛ぶよ ビヨンビヨン(字余り)」と一句詠み、「新しい夢に向かって羽ばたきます」と力強く宣言。

全員で「Oh!カンターレ」を披露し、メンバーそれぞれから卒業する山﨑へとメッセージを送る最後のMCへ。泣くのが分かっていたから手紙を用意したという平井は、「ゆはにはどんな選択も花丸にできる力がある。だから何も心配していません」とこれからへの期待を語り、里吉は自身のニックネーム“うーたん”を名付けてくれた感謝と「いつも大丈夫だよ、大好きだよと言ってくれたのが嬉しかった」とこれまで過ごした日々を振り返る。

ライブへの熱い思いを語った清野は、山﨑を「私たちの前でも弱音を吐かず、努力を見せない強い女の子」と称し、「ゆはみたいなキラキラしたアイドルになりたいなと思った」とこの先の目標を語った岡村。島倉は「同じグループでアイドルをやれたことが誇りです。いっぱいの愛をありがとうね」と言葉を贈り、小林は結成からグループの中心で引っ張ってきた山﨑が「BEYOOOOONDSの優しい世界を作る基盤になっていた」と、その存在の心強さを伝える。

前田は「卒業してもいっぱい甘えさせてください。おばあちゃんまで仲良くしてほしい」と卒業後も続く絆に触れ、山﨑に「自信をつける言葉をかけてくれて、何度も救われた」という江口は「アイドルとして憧れでした」と告白。西田は卒業発表から山﨑のファンを見ていたといい、そこから「山﨑夢羽はたくさんの人に愛されているし、たくさんの人の心を動かしている、スーパーアイドルだなと思いました」と話す。高瀬は山﨑を「そこにいるだけで私たちを明るく照らす太陽みたいな存在」と語り、今後は「BEYOOOOONDSの太陽になれるように頑張りたいと思います」と強い決意を語った。

メンバーたちの思いを受け止めた山﨑は「私がこれからひとりで頑張る理由は、みんなにカッコいいところを見せたいから、みんなに褒めてもらいたいから頑張るの」と笑顔。その努力の源になるほどの思いを「食べちゃいたいくらい好きなの」とユニークに表現し、最後までメンバー、ファンを笑顔にさせた。

ラストに披露したのは、「伸びしろ~Beyond the World~」。山﨑と周りを囲むメンバーたちが目を合わせ、思いを通わせながら11人での最後のナンバーを届ける。『今が始まり』と歌うこの曲で、山﨑、そしてBEYOOOOONDSがさらに明るい未来へと羽ばたいていく予感を感じさせながら、ライブを締めくくった。

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