最もトレードの可能性が高い有力野手はマーリンズ・チザムJr.か

メジャー最低勝率のホワイトソックスは完全な「売り手モード」となっており、昨季38本塁打を放った正中堅手ルイス・ロバートJr.にもトレードの噂が出ている。しかし、ホワイトソックスはロバートJr.の価値をかなり高く見積もっており、実際にトレードが成立するかどうかは微妙なところだ。そんななか、米メディア「ジ・アスレチック」のジム・ボーデン氏は球団幹部を対象に、トレードされる可能性が高い選手についてアンケートを実施。有力野手のなかで最も頻繁に名前が挙がったのはロバートJr.ではなく、ジャズ・チザムJr.(マーリンズ)だった。

マーリンズもホワイトソックス同様に、トレード・デッドラインでは「売り手」に回ることが確実視されている。5月上旬にはすでに昨季の首位打者ルイス・アライズをパドレスへ放出しており、FAを控えるクローザーのタナー・スコットも間違いなくトレードされるだろう。チザムJr.がFAになるのは2026年シーズン終了後のため、マーリンズはあと2年半保有することができるが、球団幹部たちはマーリンズがチザムJr.の放出に動く可能性が高いと考えているようだ。

現在26歳のチザムJr.はメジャー2年目の2021年に124試合で打率.248、18本塁打、23盗塁を記録。翌2022年には60試合に出場した時点で打率.254、14本塁打、12盗塁、OPS.860をマークし、オールスター・ゲーム初選出を果たしたが、腰を痛めて残りのシーズンを棒に振った。昨季も打率.250、19本塁打、22盗塁と一定の数字は残したものの、故障で97試合しか出場できず。健康面に大きな不安を抱える選手だが、今季はここまで79試合に出場して打率.260、10本塁打、14盗塁を記録しており、やはりパワーとスピードのコンビネーションは魅力的だ。

先発の柱であるヘスス・ルザードもトレードが有力視されていたが、背中の故障で長期離脱となり、トレードは事実上不可能に。よって、チザムJr.はマーリンズにとって、最高のトレードの駒の1人となっている。ボーデン氏は2023年から中堅手としてプレーしているチザムJr.に対し、もとのポジションである二塁手または遊撃手として興味を示しているチームがあることを報じており、予想以上に多くのチームによる争奪戦となる可能性もある。対価が高騰すれば、マーリンズのピーター・ベンディックス編成本部長は間違いなくチザムJr.の放出を決断するだろう。トレード・デッドラインに向けて、今後の動向が気になるところだ。

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