ALS啓発活動に尽力する元セインツSグリーソン、アーサー・アッシュ・カレッジ賞を受賞へ

スティーブ・グリーソン【NFL】

2011年からALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘っているNFLの元セーフティ(S)スティーブ・グリーソンが、現地7月11日(木)に開催されるESPYS(Excellence in Sports Performance Yearly Award/スポーツ・パフォーマンスの年間最優秀賞)の授賞式で、Arthur Ashe Award for Courage(アーサー・アッシュ・カレッジ賞)を受賞することになった。

47歳のグリーソンは2008年に引退するまでNFLで8年間プレー。引退から3年後、グリーソンは筋萎縮性側索硬化症、通称ルー・ゲーリック病と診断されたことを公表した。

グリーソンは非営利団体『チーム・グリーソン財団』を設立し、ALS患者が目的を持って生きるためのプログラムや支援サービスを提供している。この団体はロビー活動を通して、アメリカ国内で生命を維持するためのコミュニケーションデバイスの提供を保証する“The Steve Gleason Act (スティーブ・グリーソン法)”の成立にも貢献した。

グリーソンは26日(木)に声明で「この13年間、私たちはALSとの闘いを記録してきた。私の目的は極限の逆境の中にあっても、平和、自由、そして生きる喜びを見つけられるかどうかを探ることだった。“The 2024 ESPYS”で表彰されることは、単なる名誉ではなく、他の人々をさらに助け、支援するための強力なプラットフォームだ」と述べている。

2019年、グリーソンはALS啓発への貢献が認められ、“議会名誉黄金勲章(Congressional Gold Medal)”を授与された。同年初めには、回顧録を発表している。

ニューオーリンズ・セインツに在籍した8年間の中で、グリーソンがハリケーン・カトリーナ後の最初の試合で見せたパントブロックは人々の記憶に残り、ニューオーリンズの街の復興シンボルとなった。

アッシュ賞は信念のために戦い、競技の枠を超えて影響を与えたスポーツ選手に贈られる賞だ。過去の受賞者には、“米国体操連盟(USA Gymnastics)”の性的虐待のサバイバーであるビル・ラッセル、ケビン・ラブ、マヤ・ムーア、ヴィタリ・クリチコや、サッカー米国女子代表チームなどがいる。

セリーナ・ウィリアムズが司会を務めるESPYSは、過去1年間のトップアスリートとスポーツの瞬間を称えるもので、『ABC』で生中継される。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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