高級メダカ1900匹460万円相当盗まれる 雄雌で1万円の人気品種も 販売用に飼育の民家から 神戸

兵庫県警須磨署=神戸市須磨区大池町5

 神戸市須磨区の民家で飼育されていた販売用の高級メダカが相次いでいなくなり、兵庫県警須磨署が窃盗容疑で捜査していることが分かった。愛好家に人気の「ミッドナイトフリル」や「ブラックランス」などの品種で、被害は約1900匹(約460万円相当)に上るという。

 被害を訴えた男性(45)によると、屋外に並べたバケツやケースで3千~5千匹のメダカを飼育。インターネット取引やイベントで販売しているという。

 捜査関係者などによると、最初の被害は昨年11月~12月ごろで、約1800匹がいなくなった。半数近くは、黒い体と青いヒレが特徴の「ミッドナイトフリル」で、雌雄のペアで1万円前後の値が付くとされる。

 このほか「ブラックランス」や「黒天幻龍(こくてんげんりゅう)」など、数千円の価格帯で取引される品種が被害に遭った。動物が荒らした痕跡はなく、夜間に侵入した何者かが、網ですくって持ち去った可能性があるという。

 今年5月中旬にも、別のメダカ約50匹がいなくなっているのを確認。男性は民家の特定を恐れ、交流サイト(SNS)の投稿を控えるようになった。

 高級メダカの飼育は、新型コロナウイルス禍による「巣ごもり生活」で人気が高まったとされる。取引価格の上昇とともに窃盗被害が続発し、2年前には販売用の約500匹を盗んだ疑いで兵庫署が警備員の男を逮捕した。

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