玉城デニー知事「強い憤りを禁じ得ない」 米兵の不同意性交等致傷罪の起訴を受け

在沖米軍兵による性犯罪が立て続けに発覚し、「強い憤りを禁じ得ない」と厳しい表情で批判する沖縄県の玉城デニー知事=28日午後4時ごろ、県庁

 沖縄本島中部で5月下旬、女性に性的暴行してけがをさせたとして、沖縄県警が在沖米海兵隊員の21歳の男を不同意性交等致傷の疑いで逮捕し、那覇地検が起訴した事件で、玉城デニー知事は28日午後、「(昨年12月の)少女誘拐暴行事件が明るみに出た矢先にこのような非人道的で卑劣な犯罪が再び発覚した。断じて許せるものではなく、強い憤りを禁じ得ない」と語った。記者団の取材に答えた。

 今後上京し、政府などに直接要請する可能性について「そういう必要性は高まったと思う」と語った。

 この日、事件がメディアで報じられた後の午前9時51分に、沖縄防衛局から事件の概要が伝えられた一方、米海兵隊からは連絡がないことも明らかにした。

 今回の事件でも政府からの連絡がなかったことについて「日米で合意した通報手続きに基づいた情報提供の徹底について強く抗議をしていきたい」と語った。日米関係機関の実務者による「米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキングチーム」(CWT)の開催を求める考えも示した。

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