登山客が捨てたラーメンスープの塩分などで世界遺産がピンチ 韓国人気観光地・済州島のハルラ山で植物枯れる被害

「韓国のハワイ」ともいわれる人気観光地・済州(チェジュ)島にある世界遺産の山で、ある問題が起きている。

カップ麺の容器が世界遺産の山に捨てられる

山道で撮影された1枚の写真。

雪原に放置されているのは、カップ麺の容器だ。
周囲には、割り箸やふたなども散乱している。

スープを捨てたあとなのか、雪の一部がオレンジ色に染まっている。

この写真が撮影されたのは標高1947メートル、韓国最高峰の山で世界遺産にも登録されている漢拏(ハルラ)山。

登山客が捨てたスープの塩分などが原因で、植物が枯れるなどの被害が出ているという。

屋外でインスタントラーメンを食べる文化

なぜ山登りでカップ麺なのか?

実は韓国では、屋外でインスタントラーメンを食べる文化があるのだ。

28日はソウル市では最高気温30度超えと非常に厳しい暑さにもかかわらず、屋外に設置されたテーブルでラーメンを食べるカップルの姿があった。

ソウル市の漢江(ハンガン)公園には、インスタントラーメンを作る専用の機械が設置されていて、28日もラーメンを食べる人たちの姿が見られた。

ーー外でラーメンを食べるのは?
日常ですね。楽に座れるところならどこでも食べます。

外で手軽に食べられるので、みんなよく食べます。好きな人たちはお湯を持って山の頂上でよく食べます。

こうした文化もあって、登山でインスタントラーメンを食べる人が多いのだという。

最近では、その写真をSNSに投稿する人も増えている。

漢拏山の休憩施設に立てられた看板には、ラーメンのイラストの上に「スープ半分・水半分」と描かれていて、山を管理する団体は「スープの量を半分に減らして捨てずに飲みきってほしい」と呼びかけている。

ソウル・漢江でラーメンを食べていたカップル:
スープを捨てるのはよくないと思います。本人が食べたものは本人が片づけないと。

自然豊かな世界遺産を守るためにも、残ったスープは捨てないことが大切だ。
(「イット!」6月28日放送より)

© FNNプライムオンライン