NBA史上初の“親子競演”に期待!一方、レブロンが切望するのは「最高レベルでの勝利」<DUNKSHOOT>

ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは、来シーズンの契約が5142万ドル(約82億7000万円)のプレーヤーオプションで、今夏に完全FA(フリーエージェント)になる権利を有している。息子のブロニー・ジェームズがドラフト2巡目(全体55位)でレイカーズから指名されたなか、動向が注目されるレブロン自身は勝利を渇望しているという。

2023-24シーズンのレイカーズは、47勝35敗(勝率57.3%)のカンファレンス8位でプレーイン・トーナメントに回り、ニューオリンズ・ペリカンズを破って昨季に続くウエストの第7シードを獲得。しかしプレーオフ1回戦で、昨季カンファレンス決勝でスウィープ負けを喫した王者デンバー・ナゲッツに1勝4敗で敗れ、早々に姿を消した。

チームは現地時間5月3日に、2年を終えたダービン・ハムHC(ヘッドコーチ)を解任。その後、元NBA選手のJJ・レディックやコネティカット大のダン・ハーリーHCなどが後任候補に挙がるなか、6月24日にレディックが “順当”に就任する形となった。2011年に名将フィル・ジャクソンHCがチームを去ってから、13年間で7人(12年に暫定的に指揮を執ったバーニー・ビッカースタッフを含めると8人)の指揮官が交代したことになる。

レイカーズは今オフ、レブロンのほか、平均18.0点、6.3アシストをマークした司令塔のディアンジェロ・ラッセルやジャクソン・ヘイズ、キャム・レディッシュがプレーヤーオプション、トーリアン・プリンスとスペンサー・ディンウィディーが完全FAとなる。最大の焦点は、39歳のレブロンがチームに残留するかどうかだ。
キャリア21年目の今季、レブロンは71試合に出場して平均25.7点、7.3リバウンド、8.3アシスト、1.25スティールを記録してオールNBA3rdチームに選出。オールNBAチームに選出された最年長選手となった。今年12月末には40歳を迎えるが、依然リーグトップレベルのパフォーマンスを維持している。

『The Athletic』のサム・アミック記者は、「レブロンとアンソニー・デイビスがレイカーズの将来に対するフラストレーションを増大させないためには、ハイレベルなタレントが早急に必要になる」と記し、彼らに次ぐ“第3のスター”の必要性を唱えている。

「レブロンがハッピーかがすべてのカギだ。これまで残してきた素晴らしい足跡も踏まえ、ロサンゼルスでの生活に彼が満足していると推測する者もいるが、情報筋によれば、再び最高レベルでの勝利を切望しているという。レブロンは現段階であと2、3シーズンはプレーすることに前向きであることを意味する」

前述の通り、レイカーズはドラフト2巡目でブロニーを指名。NBA史上初となる“親子競演”が現実のものとなりつつある。

一方、ドラフト前時点では“様子見モード”でレイカーズに対して意思表示をしていなかったレブロンは、6月29日(日本時間30日)までにプレーヤーオプションを行使するか否かを決断しなければならない。

ロブ・ペリンカGM(ゼネラルマネージャー)はレディック新HC就任の記者会見で「2人(レブロンとデイビス)が中心にいれば、我々には(優勝の)チャンスはある」と語ったが、来シーズンに向けてどのようにチームを完成させるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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