ドラフトのラスト指名は「現実離れした瞬間だった」とジェッツDBジェイレン・キー

全体257位にニューヨーク・ジェッツからドラフト指名を受けたアラバマ大学のジェイレン・キー【AP Photo/Jeff Roberson】

2024年の“ミスター・イレレバント(Mr. Irrelevant)”であるジェイレン・キーは今週、間違いなく“重要な存在(relevant)”として注目を集めている。

ニューヨーク・ジェッツの新人ディフェンシブバック(DB)であるキーは、カリフォルニア州ニューポートビーチで毎年行われるNFLの最終指名選手を称える“Mr. Irrelevant Week(ミスター・イレレバント・ウイーク)”の主役だ。キーは現地26日(水)に“The Insiders(ジ・インサイダース)”に出演し、プロの世界への華々しいデビューについて語った。

キーは『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロに対して「とても興奮した。子どもの頃からずっと待ち望んでいた瞬間だし、このために本当に小さいときからずっと努力してきたんだ。俺にとっても家族にとっても現実離れした瞬間だった」と打ち明けている。

キーは4度のMVPに輝いているクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースが率いてスーパーボウルを目指す、才能あふれる選手が集まるジェッツに加わった。ジェッツディフェンスはその目標を果たす上で重要な役割を果たすはずであり、キーにとって、ジェッツのオフシーズンプログラムでの経験は“NFLへようこそ”という瞬間であり、そう簡単には忘れることはできないだろう。

キーは「アーロン・ロジャースが一緒にいるのを見るのは、かなりすごいことだ。彼を相手に練習しているんだ。彼はオフェンス側でボールを投げているからね。“Madden(マッデン)”のゲーム内で彼らとプレーしながら育ったから、本当に信じられない。彼は素晴らしい選手だし、世代を代表する存在。そんな彼が俺のチームのクオーターバックだなんて、本当にすごいよ。彼と一緒に練習して、毎日一緒に働けるなんて、現実じゃないみたいだ」とコメント。

24歳のキーには次のステップに進むための心得が確かにある。

キーはアラバマ大学バーミンガム校(UAB)で大学キャリアをスタートし、2023年にアラバマ大学へと転校。アラバマ州タスカルーサでは、全米で最も才能ある選手が集うチームの一つであるアラバマ・クリムゾンタイドの新戦力として先発の座を勝ち取った。そこで12試合に先発出場してタックル60回、インターセプト1回、パスブレークアップ1回をマークしたキーは、NFLでの活躍も期待されている。

「たくさんの細かいことに集中しなきゃいけないんだ。俺がアラバマ大学に転校したときに集中し始めたのがまさにそれだった。努力を続けなきゃならない。大変な日々やタフな月日もあるけれど、最後には努力が報われる。だから、俺にとってそれがすべてだ」とキー。

アラバマ大学はNFLのドラフトで常に上位候補生を輩出しており、今年のドラフトでもキーのチームメイトであるセカンダリーの選手が注目されていた。デトロイト・ライオンズはトレードアップしてドラフト1巡目でコーナーバック(CB)テリオン・アーノルドを指名し、CBクール・エイド・マッキンストリーは全体41位でニューオーリンズ・セインツに指名されている。

キーは2人に大きな期待を寄せており、次のように話した。

「あいつらは本当にすごい。人柄といい、選手としての実力といい、誰にも真似のできないすごいやつらだ。才能あふれた選手たちだし、プロレベルでも大活躍すると思う」

キーがドラフト全体257位で指名を受け、通常よりも多くの注目を浴びつつリーグに入ってきたとはいえ、才能あふれるジェッツのロースターに居場所を確保するのは簡単ではない。最近では49ersのQBブロック・パーディーが最も注目されている“ミスタ−・イレレバント”となったことで、キーのNFLでの活躍にも希望が見えてきたのは確かだ。

キーはジェッツでの意気込みについて「一貫性が大事なんだ」と語り、こうつけ加えた。「結局、このスポーツは一貫性に尽きる。一貫していれば、このゲームでいい結果を残せる。毎日一生懸命働いて、一貫性を保つことが大切なのさ」と話した。

【KO】

© NFLJapan.com