藤井聡太七冠(21)最年少「永世称号」なるか? 棋聖戦第3局の舞台では“鈴”を撤去 さい銭箱は“木製”に「極力静かな環境を」

将棋の藤井聡太七冠(21)が、史上最年少で「永世称号」を獲得するのか。対局の舞台は、7月1日(月)に名古屋・大須で行われる棋聖戦・第3局です。大須はすでに盛り上がりをみせています。

6月20日叡王戦最終局で惜しくも敗れ、タイトルを初めて失った藤井七冠。

しかし、7月1日には早くも次の大一番、棋聖戦五番勝負第3局が行われます。

挑戦者の山崎隆之(やまさき たかゆき)八段(43)にここまで2連勝の藤井七冠。勝てば防衛、5連覇達成です。

「棋聖戦」では5回タイトルを獲得すると、「永世棋聖(えいせいきせい)」の称号が与えられます。原則、引退後に名乗ることができる「永世称号」の一つで、別格のタイトル保持者の証です。次の対局で勝てば「史上最年少」での「永世称号」獲得というわけです。

“将棋の聖地” タイトル戦は今回で8回目

(万松寺 伊藤聖崇副住職)
「注目度の高い対局なので、万松寺で対局が行われることが光栄」

対局の舞台は、名古屋市中区・大須の万松寺。タイトル戦は今回で8回目の将棋の聖地です。

藤井七冠は、おととしの棋聖戦第4局でも訪れていて、この時、棋聖3連覇を達成しました。

実は万松寺は6月11日からの名人戦第6局の対局場に決まっていましたが、第5局で決着がつき、対局はありませんでした。果たして今回、「永世称号」棋士誕生の地となるのでしょうか?

(万松寺 伊藤聖崇副住職)
「ここでやっていただくことに対して、うれしさがある」

お賽銭箱は「金属製」→「木製」に変える

大須の万松寺通り商店街では、対局ムードが高まっています。ポスターやグッズは寺が制作。準備は着々と…

(万松寺 伊藤聖崇副住職)
「実は普段はフローリングだが、対局の際は、はがして畳に」

7月1日の対局の日は、棋士が集中できる「静かな環境」に整えたいと言います。いつも商店街で流れている音楽を切るだけでなく。

「鈴を撤去したり、金属製のお賽銭箱があるんですけれど木製にかえたり、極力音が出ないよう工夫している」

さらに、勝負めしやおやつを用意するのも大切な仕事です。

(万松寺 伊藤聖崇副住職)
「対局者の好みだとか、持ち時間によっても対局によって食べたいものが変わってくると思うので、そういったところに寄り添ったメニューを作れるように心がけている」

勝負めしは、市内6店舗の20品から選んでもらいます。

また、おやつは4店舗の13品から。ドリンクは14種類用意。2人は何を選ぶのでしょうか?

番組注目の勝負めしは…最高級サーロインのひつまぶし

今回「チャント」が注目したメニューは、大須にある牛ひつまぶし専門店sakaiの「サーロインローストビーフひつまぶし」(7700円)。

A5ランク、最高級黒毛和牛のヒレ肉のローストビーフを贅沢に乗せたひつまぶしです。

タレは甘口で店が独自にブレンド。まずは、このままで2杯目は薬味をのせ、3杯目はだしをかけて。4杯目以降はお好みで。

(備長炭ステーキ炉sakai 坂井保明社長)
「召し上がっていただけるなら大変光栄。肉を食べると元気になると思うので、勝負もこれを食べれば勝つと思う」

カワイイもの好きの藤井七冠に期待「パンダスイーツ」

一方、おやつの注目は、大須のyama coffee(ヤマコーヒー)の人気メニュー、パンダのスイーツやドリンク。

(徳田早穂記者)
「かわいい。パンダの顔が乗っています」

青空に浮かぶ雲に見立てたチーズケーキ「パンダのお散歩~もくもくチーズケーキ~(ドリンク代+880円・1日100個限定)」です。

(yama coffee 早瀬周平オーナー)
「チーズケーキですが中にホワイトチョコを隠し味に使っています」

Qパンダは何でできているんですか?
「生クリームで形を作っています」

これまで、可愛いらしいおやつを選ぶことが多い藤井七冠。パンダ効果で口に運んでもらうことができるでしょうか?

(早瀬オーナー)
「ぜひ選ばれて欲しい」

Q自信は?
「『あります』と言っておきます」

和菓子は藤井七冠の“パイナップル好き”に期待

また、和菓子は名古屋市北区にある老舗「きた川」が提供。

新鮮な大粒イチゴをこし餡とふわふわの羽二重餅で包んだ「いちご羽二重」(480円)と、藤井七冠も好きだというパイナップルを包んだ「フルーツ羽二重餅(パイナップル)」(500円)。

「きた川」は、蜜漬けの金柑を小判に見立てて羽二重餅で包んだ「へそくり餅」(250円)も大人気。

実は7月6日・7日に名古屋市東区の徳川園で行われる、王位戦第1局に向けた「勝負おやつコンテスト」では、見事メニューのひとつに選ばれているんです。ひょっとしたら、藤井七冠が2つのタイトル戦で選ぶかもしれません。

(きた川 北川大輝専務取締役)
「大変光栄。自信あります」

地元の味が藤井七冠の永世称号獲得を後押しするか?決戦は7月1日です。

© CBCテレビ