発掘調査で埴輪生産の窯発見 群馬・伊勢崎市

伊勢崎市は、発掘調査が進められている伊勢崎市下触町の石山南遺跡・石山南古墳群で、埴輪を生産するために使われていた窯の跡が発見されたと発表しました。

伊勢崎市下触町の石山南遺跡と古墳群では、商業施設の建設に伴い、5月上旬から発掘調査が行われています。調査の過程で、古墳とその周辺に埴輪の生産に使われていた窯などの遺構が見付かりました。

遺構は、5世紀後半から6世紀はじめのものと見られています。窯の周辺には、埴輪を形成した工房や粘土の採取跡もあり、埴輪の生産行程の遺構が狭い範囲にまとまって発見されたのは、全国的にも珍しいということです。

県内では、藤岡市と太田市が埴輪の産地だったとされていて、赤城南麓エリアで埴輪を生産するための遺構が見つかったのははじめてです。

調査を担当している研究員で学芸員の永井智教さんによりますと、今回、素焼き土器も見付かっていることから、土器と埴輪を同じ場所で生産していたと考えられ、どのような人たちが埴輪を作っていたのかを知るヒントになるということです。

伊勢崎市の文化財保護課では、今月30日に現地説明会を予定しています。

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