クマ目撃情報相次ぐ 日光市では学校にも… 5月の栃木県内目撃 例年の約4倍に

とちぎテレビ

県内では連日クマの目撃情報が相次いでいます。例年だと7月から8月にかけて目撃情報が増えることから県や警察は注意を呼びかけています。

6月24日の午前11時ごろ、日光市中宮祠にある中宮祠小中学校に姿を見せたのは体長1メートルほどのツキノワグマです。

目撃した学校の教頭によりますと、クマは校庭に植えられているオオヤマザクラの実を食べていたということで、40分ほどで姿を消しましたが、その日の午後2時ごろに再び現れたといいます。

学校は、奥日光の中禅寺湖や男体山に囲まれたところに位置していて、野生動物が多く生息する隣の林から侵入したとみられます。

取材をした28日もサルがサクラの木の実を食べようと学校に侵入し、教頭が陸上競技などで使用するピストルで追い払う場面がありました。

教頭は学校の敷地内で日常的にサルやシカを見ることはあっても、クマは初めてだと話します。

クマが目撃されて以降、学校では児童・生徒に対して6月中の校庭の使用を禁止したほか、登下校は保護者同伴で行うことを決めました。

学校によりますと、クマは27日午後5時ごろにも姿を現したということで、地域の猟友会などと連携し警戒を強めているといいます。

県によりますと、県内でのクマの目撃情報は5月の1カ月間だけで30件寄せられていて、例年と比べると4倍ほどにまで急増しています。

県の担当者によりますと、6月から7月は子グマが親離れをする時期だということで、子グマがエサの見つけ方を学ぶために行動範囲を広げて人間の生活圏に入ってくることがあるといいます。

そのため、『人間の生活圏で多くのエサを食べることができた』などという、『良い経験』をさせないことが重要だということです。

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