JAXA、H3ロケット3号機の打ち上げ日を7月1日に再設定 だいち4号を搭載

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年6月28日(日本時間・以下同様)、先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」を搭載した「H3」ロケット3号機の打ち上げ目標日を2024年7月1日に再設定したことを発表しました。【最終更新:2024年6月28日14時台】

【▲ 種子島宇宙センターで極低温点検中の「H3」ロケット3号機。2024年5月29日撮影(Credit: JAXA)】

H3ロケットは従来の主力ロケット「H-IIA」の後継機としてJAXAと三菱重工業が開発した日本の新型ロケットです。先進光学衛星「だいち3号(ALOS-3)」を搭載した試験機1号機による初飛行は2023年3月7日に実施されたものの、2段目エンジンに点火できず打ち上げに失敗。対策を施した試験機2号機はロケット性能確認用ペイロードと小型副衛星2機を搭載して2024年2月17日に打ち上げられ、小型副衛星の軌道投入と主衛星分離機構の試験に成功しました。

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H3ロケット3号機の打ち上げは2024年6月30日に予定されていましたが、JAXAによると前日および当日の天候悪化が予想されることから変更されました。新たな打ち上げ目標日と時間帯は2024年7月1日12時6分42秒~12時19分34秒で、6月29日以降の天候状況を踏まえて再度判断されます。予備期間は2024年7月2日~同年7月31日です。

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【▲ フェアリング収缶作業中の先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」。2024年6月20日撮影(Credit: JAXA)】

H3ロケット3号機のペイロードは先進レーダ衛星「だいち4号」です。「だいち4号」は2014年5月に打ち上げられた陸域観測技術衛星2号「だいち2号(ALOS-2)」の後継機として開発されたJAXAの地球観測衛星で、「だいち2号」から能力が向上したLバンド合成開口レーダー(SAR)などが搭載されています。「だいち4号」について詳しくは衛星公開時の関連記事をご覧下さい。

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  • JAXA – H3ロケット3号機による先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)の打上げ[再設定]

文・編集/sorae編集部

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