岡山工場で「晴れ風」生産開始 キリンビール 新しい主軸ブランド

「キリンビール 晴れ風」の生産を始めた岡山工場

 キリンビール(東京)は28日、岡山工場(岡山市東区瀬戸町万富)でビールの新ブランド「キリンビール 晴れ風」の生産を始めた。17年ぶりとなる主軸ブランドとして4月2日に発売しており、同工場は設備更新の関係でこの日に製造開始となった。看板の「キリン一番搾り」に次ぐ第2の柱を目指し、ファン拡大につなげる。

 晴れ風は副原料を用いず麦芽100%で、かんきつ系の爽やかな香りの国産ホップを使う。加熱処理で酸味を抑え、飲みやすくしっかりとした味わいに仕上げたという。開発は、2020年9月まで岡山工場に勤務したマーケティング部商品開発研究所の東橋鴻介さんが担当。普段ビールを飲まない人もターゲットに、今年は全国で430万ケース(1ケース=大瓶換算で20本)の販売目標を掲げ、発売から約1カ月で200万ケースを突破した。

 全国9工場のうち岡山を含む6工場で350ミリリットル缶と500ミリリットル缶を作り、岡山は中四国を中心に出荷する。工場では1分間に最大2千本の速さで機械が缶にビールを詰めて密封。出来上がったターコイズブルー色の缶がベルトコンベヤーを切れ目なく流れていた。

 岡山工場は「晴れの国・岡山からも『晴れ風』を届け、おいしさを多くの人に伝えたい」としている。

© 株式会社山陽新聞社