インパクトと覚えやすさの両方を叶える!キャラのネーミングのコツとは!?【テクニックでセンスを超える!プロが教えるマンガネーム】

インパクトと覚えやすさの両方を叶えたネーミング

キャラクターに命を吹き込むネーミング。 ポイントを押さえて読者に愛される名前をつけましょう。

ネーミングのコツは「読者目線」

名前は、キャラクターに個性を与える重要な役割を担っています。登場人物が物語世界のなかで活き活きと生きていくためにも、ネーミングはよく吟味して、こだわり抜きましょう。

名前を決めるときにもっとも重要なのが、読者が覚えやすい名前をつけること。語呂がよく、かつインパクトのある名前を探しましょう。名前の字面とキャラクターの性格が一致しているかどうかも重要なポイントです

また、一貫性のある世界観をつくる手法として、主要人物たちに色の名前を取り入れたり、数字を取り入れたりするのもおすすめです。

マンガにおけるキャラクター名は、小説や映画などと比べると、変わった名前でも受け入れてもらいやすいという特長があります。個性的なネーミングも作品の世界観として、読者の心をつかむのです。

そうはいっても「読者の目線」を無視したネーミングをしてしまえばいくら、面白いストーリーであっても読者は読むのをあきらめてしまいます

たとえば上記のテクニックを用いて、登場人物を「青葉」「紅葉」「双葉」と名づけたとします。一見共通点があっていい名づけに思えるかもしれませんが、実はNG。ストーリーを追ううちに次第に混同していってしまいます。

また「田中」や「山口」「内田」など、似た要素を持つ漢字を多用するのも混乱の原因になるため、意識して避けるようにしましょう。

さらにフルネームの文字数も、 差別化をはかるのがおすすめ。安易に漢字4文字にするのではなく、3文字や5文字、カタカナやひらがなも用いて多様化させることが成功のコツです。

OK:覚えやすい名前

・すっと入ってくる名前
・文字面とキャラクターの性格が一致した名前

・色や数字を取り入れた名前
(赤葉、白金、一宮、三ツ山、ゴールドスタイン など……)
→マンガならではの自由な世界観を表現できる

→読者を意識したネーミングがベター

NG:覚えにくい名前

・似たような要素を持つ文字の組み合わせ

例)田中、山口、内田

→読者が識別しにくいと同時に、名前によるキャラ分けもできない。

・フルネームの文字数が同じ

例)伊藤律人、鎌田優斗、小林健太

読者が見たときに混乱する原因になる。文字数を変える、カタカナやひらがなを使用して差別化を図るべき。

【出典】『テクニックでセンスを超える! プロが教えるマンガネーム』著:佐藤ヒロシ

【書籍情報】
『テクニックでセンスを超える!プロが教えるマンガネーム』
著:佐藤ヒロシ

マンガを描く上で、アイデアやイメージを形にするのは難しく、面白さを伝えるためにはネームが必要です。ネームは、コマ割りや構図、キャラクターの配置などを具体的に示す設計図であり、作品の完成度を高めるために何度も修正を繰り返します。本書では、ネームの作り方と素晴らしい作品になるためのポイントを解説し、実際のネーム添削も紹介。ネームを描くことが、面白いマンガを作成する第一歩です。マンガネームの書き方に悩んでいる方にぜひ読んでいただきたいおすすめの一冊です。

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