銚子電鉄3年連続黒字 今年も列車内で株主総会 副業部門、安定した収益

列車内での株主総会で説明する竹本社長。3月に営業運転を始めた車両を使用した=28日、銚子市

 銚子電鉄(銚子市)は28日、株主総会を開き、2023年度決算が承認された。純利益は205万円で3年連続の黒字だったが、22年度の1196万円を下回った。本業の鉄道部門をカバーする副業部門は引き続き安定した収益を得た。総会は昨年に続き、列車内を会場にした。

 総売上高は前年度比2.2%減の6億3693万円。過去最高となった前年から微減ながら6億円超を確保した。一方、新車両導入に伴う線路維持費用が1080万円ほど増えた。

 鉄道部門は赤字基調だが利用者数は安定的に推移し、業績は回復基調としている。年間乗車人員は同1.7%減の35万3088人。鉄道部門は1億630万円の赤字だった。

 ぬれ煎餅など食品販売を柱とする副業部門の売上高は同1.9%減の5億2416万円。副業利益は9097万円だった。両部門合わせた営業損益は1533万円の赤字で、補助金収入などを加えて黒字となった。

 総会後に竹本勝紀社長は「収益を上げるのは大事だが、安全確保のための必要十分な投資が最も大切。得られた利益を輸送の安全確保のために大切に使わせていただきたい。今後も日本一のエンタメ鉄道を目指し社員一同尽くしていきたい」と説明した。

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