静岡県内で線状降水帯による猛烈な雨 各地で河川増水や冠水 29日明け方にかけて引き続き注意を

6月28日、静岡県内では線状降水帯による猛烈な雨に見舞われ、地域一帯が水に覆われたような光景が広がりました。現在も、静岡市と浜松市で避難指示が出ていて影響は続いています。

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<浜松総局 寺坂元貴記者>
「浜松市を流れる馬込川です。大雨の影響で水位がかなり増しています。市はこの状況が危険だとして、周辺の地域に避難指示を出しました」

<浜松総局 野田栞里記者>
「浜松市浜名区の道路です。完全に冠水していて川の様です。車がしぶきをあげながら走行しています」

浜松市内では、あちこちで冠水が発生。小さな河川は濁流が流れ、すぐにあふれそうな状況になりました。

<浜松総局 寺坂元貴記者>
「磐田市の豊岡地区ですが、大雨で水が溜まってしまい道路が通行止めになっています。来た車に引き返すよう市の職員が誘導しています」

<ガソリンスタンド従業員>
「向こう、田んぼと畑なんですがね」

<浜松総局 寺坂元貴記者>
「あれ田んぼと畑?池みたいに見えますが」

<ガソリンスタンド従業員>
「田んぼと畑。あそこがいっぱいになると危ないなっていう。けさ9時ごろにはもうこういう状況だった」

梅雨前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、静岡県内には連続して雨雲が発生。県中部と西部には線状降水帯が発生しました。過去に何度も決壊している磐田市の敷地川。市は氾濫が発生している恐れがあるとして、警戒レベル5の「緊急安全確保」を一時、発令しました。

28日の静岡市議会。議員からの質疑に担当職員が回答している途中…土砂災害警戒情報発表の警報音が鳴り、議会は中断。すぐに、難波市長が担当課に指示を出し、対応にあたりました。市内では足久保川が「氾濫危険水位」に達するなどしたため避難指示を発令しました。

<静岡市災害対策本部 難波喬司本部長>
「雨のピークも超えたようですから、大きな被害は予測されないですけど、引き続き警戒にあたってください」

<東部総局 伊部桜輔カメラマン>
「沼津市の大平地区です。ご覧のように用水路の水の高さは地面とほとんど変わらないくらいまで増水しています」

先日の大雨で、床上浸水などの被害があった沼津市の大平地区でも、午前11時頃から雨風が強まりました。

<様子を見に来た女性>
「この前みたいに、また水害が起きたら大変だと思っています。ひゃ~」
Q.風がすごいですね
「すごい、あぁ…」

静岡県内の1時間雨量は藤枝市高根山で86.5ミリ、森町三倉で72.0ミリなど、6月の観測史上最大を記録。“滝のような雨”と表現される1時間雨量50ミリを超える雨。中小河川が氾濫する危険度が高まるといわれ、いかに短時間に大量の雨が降ったかがわかります。

<見送り教員の声>
「風が吹いているので気を付けてください」

沼津市内の小学校では早めの下校の対応を取りました。

<子どもを引き取りに来た保護者>
Q.学校からどんな連絡が?
「川が増水しているので引き渡しになりますと(のメールを)12時ちょっと前に頂いて、12時45分から引き渡し開始になりますと、連絡もらいました」

引き続き土砂災害などの危険性もあるため、現在も静岡市と浜松市で避難指示が発令されています。

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