23日に開かれたしらかわスポーツ祭。
白河市で合宿を行っていたボッチャの日本代表「火ノ玉JAPAN」のメンバーも訪れ参加者と触れ合いました。
その中にはこの夏、パラリンピックに初出場する福島市出身・遠藤裕美選手の姿もありました。
生まれつき脳性まひの障害がある遠藤選手は手足が不自由で小さな頃から車椅子で生活しています。
ボッチャに出会ったのは郡山市の支援学校に通っていた時でした。
遠藤選手は「高校の体育の授業でボッチャを始めるというのが支援学校では多くある」と話します。
高校卒業と同時に一度、ボッチャから離れますが、運動不足を解消しようと24歳の時、練習会に参加したのをきっかけに、再び競技に取り組むことになりました。
大きな大会に出て、勝って嬉しいという気持ちが芽生えて、だんだん競技にのめり込んでいきました。
競技の補助役であるアシスタントとして遠藤選手の練習を支えるのが母・さとみさんです。
遠藤選手が努力する姿をそばで見続けてきました。
白いボールの位置は毎回変わるため距離感をつかんで投げ分ける技術が必要です。
遠藤選手は遠くに投げるのを得意とする一方、近い距離を苦手としています。
障害のまひの具合があって力の調整が上手くいかず、案外近くにボールを止める事が難しいそうです。
ボールを投げた感覚は翌日にはほとんど無くなってしまうため、毎日練習を重ね、かすかな感覚を積み上げなければならないといいます。
遠藤選手のパラリンピックに向けた目標は「つなぐ」。
遠藤選手は「全国の皆さんの思いをひとつに、パリの地でしっかりパフォーマンスをして、いい結果を皆さんにお伝え出来るよう頑張っていきたい」と話します。