目黒蓮、ドラマロケで“通勤ラッシュ”を体験 「ハラハラしながらも、すごく楽しかった」

7月1日より放送がスタートするフジテレビ月9ドラマ『海のはじまり』の完成披露試写イベントが6月28日に都内で開催され、目黒蓮(Snow Man)、有村架純、泉谷星奈、木戸大聖、池松壮亮、大竹しのぶが登壇した。

脚本・生方美久、風間太樹監督、村瀬健プロデューサーの『silent』(フジテレビ系)チームが集結した本作。大学時代に交際していた南雲水季(古川琴音)から突然別れを切り出された7年後、彼女が亡くなったとの知らせを受けた月岡夏(目黒蓮)。葬儀で出会った海(泉谷星奈)という幼い少女が、自分の娘だと知って……。

自身が演じる夏について目黒は「今まで、いろいろな役を演じさせていただいたなかで、キャラクターに一番共感できるような、一番気持ちが分かるような気がするんですけど……でも、一番難しいところにいる感覚です」と複雑な胸中を吐露。続けて「夏として時間を過ごすことが多いので、命について考える時間が増えたな、と感じています」と心境の変化を明かした。

また、撮影では、朝の通勤ラッシュを体験。「(通勤中は)朝なので皆さん急いでいたり、下を見ている方がいたり、いろんな発見がありました。ちょっとハラハラしながらも、すごく楽しかったです」と振り返った。

夏と交際して3年になるパートナー・百瀬弥生を演じるのは有村。「非常に難しい役どころ」と前置きしつつ「弥生にとって夏は救いの存在なんですね。未来を考え始めていた頃に、そういった出来事(娘の存在が発覚)が起こって……。想像していた自分の将来がちょっと違った方向に向いてきた、という“感情の機微”を見落とさないように、監督と話し合いながら一緒に弥生像を作り上げているところです。自分自身で探しながら紡いでいる段階です」と述べた。

目黒との共演は2度目だという有村。「プライベートな会話をしなくても、役を通してお互いに身を委ねながら、信頼しながら、各シーンを作り上げていけたらいいなと思っているので、芝居の中でキャッチボールしつつ、信頼関係を築いている途中なのかなと思っています」と明かした。

海の娘・南雲海を演じる泉谷には、1カ月撮影をしてみての感想が問われた。「台詞が長かったり、暑かったりするときもあるんですけど、夏くんとか、弥生ちゃんとか……みんなが助けてくれて、1か月頑張ることができました!」とハキハキと回答。しっかりとした受け答えに、会場は拍手に包まれた。

夏と血のつながっていない弟・大和を演じるのは木戸。「目黒くんとは同い年なんですけど、役の設定としては弟ということで、役の話というよりは、そうじゃない話もさせてもらいながら、兄弟の関係性を築いていけたらなと思っています」とコメント。

木戸が担う大和は、明るく前向きな性格のため「少し遅れてこの作品に入ったんですけど、プロデューサーの村瀬さんから、『大和が来たことで新しい風が入った』と言っていただいて……。大和の立ち位置はそういうところになってくるのかな、と思っています」と印象を述べた。 池松は、図書館で働いていた水季の同僚であり、献身的に彼女を支えてきた津野晴明を演じる。フジテレビの連続ドラマ出演は今回が初めてだと紹介されると「さっき星奈ちゃんに『何回フジテレビに出たことありますか?』と聞いたら『4回出たことあります』と言っていて」と池松。「僕、(フジの連ドラは)初めてなんで、本当に右も左も分からないまま、素晴らしいキャストの方々とスタッフの方々に囲まれています」と笑いを誘いつつ振り返った。

そんな池松のコメントを受けて「なにかアドバイスある?」と問われた泉谷は「1回じゃなくて、絶対10回くらいある!」と一言。彼女の鋭い返答に、会場が笑顔に包まれた。

水季の母・朱音を演じる大竹には、撮影の雰囲気について質問が投げかけられた。「いろいろな遠い場所に行っていて、暑くて眠いし、本当に大変なんですけど」と笑顔で本音をこぼしつつ「やっぱり、海ちゃんがいると現場がすごく明るくなるし、子供のパワーってすごいなって日々思っています」と振り返った。

そうして「外ロケが大変」という話でキャストが盛り上がるなか、恐縮そうに話したのは池松。「皆さん暑い中で本当に大変だと思うんですよ。ネタバレになるのであれですけど、ほぼ(池松の撮影が)図書館なんです。非常に冷房環境が整っていて……」とつぶやき、笑いを誘った。

会見の終盤では、七夕が近いことから、それぞれ短冊に書いた願いを発表することに。目黒が「『海のはじまり』が愛されますように」、「すべての人が長生きしますように」、泉谷が「勉きょうができる人になりたい」など想いを書いている中、大竹が「みんなすごく真面目。私だけ一番軽いかもしれない……」とポツリ。

そして、意を決して「痩せたい!」との短冊を見せた大竹。目黒は「先ほど移動中に(大竹が)『私が短冊に書いてあることは本気で思っていること!』とおっしゃっていた」と暴露し、客席を爆笑に巻き込んだ。

最後にコメントを求められた目黒は、大切に言葉を紡ぎつつ「まだ(撮影は)始まったばかりで、どんどん成長していくとは思うんですけど、この作品を通して、命や家族など、いろいろなことを考えて、感じて、皆さんの人生がいい方向に進むような……いい影響を与えられたらいいなと思っています。約3カ月、『海のはじまり』を最後まで見届けていただけたら嬉しいです」と熱いメッセージを伝えていた。
(文=浜瀬将樹)

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