巨人・阿部慎之助監督(45)が28日、劇的勝利に珍しく感情を爆発させた。この日の広島戦(東京ドーム)で、2―2の延長10回一死から、丸佳浩外野手(35)が栗林の144キロを捉え、右翼席に5号サヨナラ弾。その瞬間、指揮官もベンチを飛び出し、喜びを爆発させた。
阿部監督は試合後「我を失って飛び出してしまいました」と告白。就任1年目の青年監督は、ここまでベンチではほとんど表情を変えず、采配を行ってきた。サヨナラ打にも淡々と拍手するなど、無表情を貫いてきたがこの日は抑えられなかったという。
首位を走る広島に、ホームで負けるわけにはいかなかった。興奮冷めやらぬ指揮官は、1点リードの9回に守護神バルドナードが暴投で同点に追いつかれたシーンについて「バルドナードは魔が差したのか、あれは多分(捕手が)キラー・カーンでも捕れなかったんじゃないかなと思います」とテレビインタビューに回答していた。
突然のプロレスラーの登場に周囲は「?」となったが、会見後に指揮官自ら「オリバー・カーンだったな」と元ドイツ代表GKに訂正。〝カーン違い〟の言い間違えをするほど、興奮を隠せない様子だった。