女子やり投げ佐藤友佳、故障に泣きパリ五輪絶望的「今後のことはゆっくり考えたい」 陸上日本選手権

女子やり投げで16位に終わった佐藤

【陸上 日本選手権 女子やり投げ(28日)】

 パリ五輪代表を目指した佐藤友佳(ニコニコのり、広島・一ツ橋中出)の挑戦が終わった。50メートル87の16位で、代表入りは絶望的に。「気持ち良く終われた試合ではなかったし、パリにもつながらない試合だったけど、やれることはやったかな」。我慢していた涙をこらえきれず、タオルで目元を拭った。

 3月のニュージーランドでの試合で左足首を捻挫し、「そこからアキレス腱(けん)の痛みがなかなか抜けきらなかった」という。何度もダッシュをこなして臨んだ3投目も49メートル74にとどまり、4投目以降に進める8位ラインには届かなかった。

 前回の東京五輪では世界ランキングでぎりぎり出場圏内に入れず、初の五輪を目指して歩んできた3年間。「楽しいことばっかりじゃなかったけど、やりを遠くに投げたい一心でやってきて悔いはない」と口にする。2020年の日本選手権で優勝経験がある31歳。来年には東京で世界選手権が開かれるが、「今後のことはゆっくり考えたい」と話すにとどめた。

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