「もっとちゃんとできたら飛ぶのに...」北口榛花が4度目の優勝飾るも「しっくりくる」投てきができていないと危機感【陸上・日本選手権】

陸上の日本選手権、女子やり投げ決勝が6月28日、新潟県のデンカ・ビッグスワンスタジアムで開催され、昨年の世界選手権金メダリストの北口榛花が62メートル87の記録で2年ぶり4度目の優勝を果たした。

パリ五輪への出場をすでに決めている北口。1投目は61メートル10で2番手につけたが、2投目で62メートル87で首位に浮上。3、4、5投目とファールが続き、最終6投目も59メートル87と記録は伸びなかったが見事優勝を手にした。

試合を振り返った北口は、「久しぶりに1投目、2投目気持ちよく入れたなと思ったんですけど、3投目で助走のスピードを上げようとしたところで投げが崩れてしまって、そこから立て直せなかったかなという印象。まだ調子が上がってきてないのかな」と話した。

また、今年に入ってまだ「しっくりくる」投てきができていないとし、「まだ力がやりに伝わっているって感じがないままやりが出ている状態なので、改善しなきゃいけない部分は多いなって思いながら61、62(メートル)なので、もっとちゃんとできたら飛ぶのになっていうもどかしさがあるので、試合の中で修正しなきゃいけない」と日本記録の67メートル38を持つ北口ならではのコメントで悔しさをにじませた。

そして近年のシーズンで一番悩んでいるといい、「そもそもの記録が出ないことと、パリ五輪に向けて各国の選手が調子を上げてきている中で、自分が上がり切らないっていうのが一番危機感がある」と心境を吐露。「人は人、自分は自分のペースがあるとは思ってるが、今後のダイヤモンドリーグで世界のトップ選手と戦う中で少しでもきっかけみたいなものをつかめれば」とし、パリ五輪に向けて「あと2試合、悔いの残らないようにどういう結果でも全部やったぞって思えるような準備をしていきたい」と意気込んだ。

また、後ろで2つに結んだ髪型に質問が移ると、「本当は下ろしたままやりたかったんですけど、下ろしてると全部見えなくなっちゃうので、、、しょうがなく2つにしてます。特に意味合いはありません」と記者らの笑いを誘った。

構成●THE DIGEST編集部

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