茨城県内障害者就職件数 8.8%増2548件、過去最高 23年度

経済情報

茨城労働局は28日、茨城県内のハローワークを通じた2023年度の障害者の就職件数が前年度比8.8%増の2548件となり、過去最高を更新したと発表した。求職登録者の増加や法定雇用率の上昇に加え、働きやすい職種の求人が増えたことなどが主な要因。

就職件数は前年度に比べ206件増え、2年連続で上昇した。23年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行したことで、ハローワークへの求職登録が増加。さらに、障害者雇用促進法の法定雇用率が4月に2.5%に引き上げられ、今後も上昇することや、障害者が働きやすい医療・福祉、製造業の求人が増えたことも件数を押し上げた。

就職件数を障害種別で見ると、精神障害が同14.7%増の1427件と最多。事業所の理解が進み、受け入れ体制が整ってきていることなどが増加の要因。ほかに身体障害者が同5.3%増の554件、知的障害者が同5.1%増の494件。難病疾患などの「その他の障害者」は同28.4%減の73件だった。

産業別では医療・福祉が1097件と全体の4割以上を占め、次いで製造業321件。具体的な業務内容を職業別で見ると、運搬・清掃・包装などの職業が1010件と最多で、事務的職業671件、生産工程の職業293件が続いた。

新規の求職申込件数も同3.6%増の4758件で過去最高となった。就職件数を新規求職件数で割った就職率は同2.6ポイント増の53.6%で、2年連続で増えた。

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