警察庁、金属盗条例の検討指示 31都府県で早期の対策期待

太陽光発電施設から切断されて盗まれた銅線=2023年3月、茨城県日立市(茨城県警提供)

 警察庁が、銅線などの金属を狙った窃盗事件の増加を受け、盗まれた金属類の買い取りを防ぐための条例がない31都府県の警察に対し、条例制定の必要性を検討するよう指示していたことが29日、分かった。警察庁は取材に「必要性に応じて、早期に条例の制定を進めることが期待される」と説明した。

 ただ、被害増加は関東が中心で、地域差がある。共同通信が4月にまとめた調査では、31都府県のうち新設予定のある千葉県を除く30都府県が規制強化の予定なしと回答。目立った被害が見られず「必要性がない」などの理由が多かった。指示は、都道府県警の本部長らを集めた5月の会議などで出した。

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