警察官になればタダで運転免許を取れるんじゃないの?→いいえ自腹マストです、の裏事情

●文:モーサイ編集部(鷹橋公宣/元警察官)

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“警察官になれば運転免許をタダで取得できる”ってウワサは本当なのか?

警察官は常日頃、クルマやバイクでパトロールをしていますが、警察官になるには運転免許は必須です。なぜなら、警察官になるとパトカーや原付に乗る機会は避けられませんし、白バイ隊員であれば、白バイに乗るために大型自動二輪免許を取得しなければ仕事ができないからです。

そのため、警察官になる前に運転免許を取得しなければならないのですが、たとえば自衛隊では、基本的に自衛隊が運営している自衛隊自動車訓練所で運転免許が取得できる(場合によっては自衛隊自動車訓練所でなくとも費用は出してくれる)ので、「同じ公務員である警察官もタダで運転免許が取得できるのでは?」と思いますよね。

では、運転免許を取得する際に「警察官になる予定なら教習所に通う費用を出す」「警察学校に通えば教習所や免許など諸々を負担してくれる」といった特別待遇が本当にあるのでしょうか?

SNS上でも「警察官になればバイクの免許を取らせてくれる」「警察官になれば『仕事の上で必要だ』という理由で運転免許の取得費用を負担してもらえる」といったウワサがあるようです。

これが本当なら、とりあえず警察官になって運転免許をタダで取らせてもらい、あとで辞めればいい、なんて考える人もいそうな気がします。

仕事をする上では運転免許は必要不可欠なのだから、運転免許を持っていない人には警察側が費用を負担してくれてもよさそうですが、現実はそう甘くはありません。

運転免許の取得費用は自己負担、つまり“自腹”です。警察の運営費用を捻出するのは、もちろん税金。国民が収めた税金で運転免許を持っていない人に免許を取らせてあげるなんて、甘い話…。自衛隊ではある話でも、警察では“ない”のです。

警察官の採用条件に“運転免許あり”は含まれていない

警察官にはクルマやバイクの免許が必須といっても、じつは採用に“クルマやバイクの免許を取得していること”といった条件はありません。

警視庁の採用ページを確認しても、受験資格には年齢と学力、身長や体重といった身体要件、さらに国籍や前科などの条件が挙げられているだけで、運転免許のことなんてどこにも書かれていません。

つまり、クルマやバイクの免許を取得済みでなくても、警察官になること自体は可能と言えます……

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※本記事は2022年7月11日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

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